PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 33
 35
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜二章 35

この学園の成立や存在…この学園に存在する全ての人々や人外の者が、ある必然の下に集められているとすれば…
そんな想像は、主姫ですら不安をかきたてられる思考であり…その渦の中心にはからずとも位置する事になった彼らを想わずにはおれなかったのだ…


一方、A組は残る一人と控え組の選考を兼ねて、練習場に来ていた。
レギュラー組確定の光樹、影汰、百恵、倉之助は、刀機とマネージャーの皐月を交えて打ち合わせと別メニュー…後のメンバーは未来が見る事になった。

一応のレギュラー候補、白月美幸はディフェンス兼後方支援…召喚術師故、当然のポジションだ。

オトコギドラ事件でいちおう反省したのか…低コストで使い勝手の良いモンスターとケータイの出会い系…ならぬ『異界系サイト』で交渉中。
「新たに導入される『地形効果』がネックなのよね〜。」
例えば海でシ−サーペントは無敵だが、砂漠ステージでは文字通り丘に上がった魚。
「雑魚の癖に空飛べるってだけで足元見るしぃ…。」

皆、理解はしているが…他が汗水流している中、道場の片隅でメールしてる白月は不謹慎この上ない絵面だ。

「母様から紹介された子達で大抵の戦場はカバー出来るけど殆どハイリスクハイリターンの高レベルばっかだしなぁ……」
 母の言葉が白月の胸中に甦る。
『戦闘なんてねえ、強い子呼びまくって全部吹っ飛ばしちゃえばいいのよ!』
 術士のくせに全く考えの足りない発言だよねえ、と白月は思い出す度に苦笑する。
(でも、それで本当に勝っちゃうんだもんなあ、我が母親ながらSSランクの召喚師って化物よね……)
 そしてふと思い出される幼い頃見た戦い、いや、虐殺の光景、巨竜が全てを薙倒し、精霊の王達が業炎を氷雪を嵐を地震を起こし、天使が裁きを下し、悪魔が破滅をもたらす只々一方的な虐殺。
「天才じゃない私はあんな戦い方を出来ないからなぁ……」
 だからこそ今は自分に出来る事を精一杯しなければ。
「いよぉっし!」
 気合いを入れ直し異世界のモノ達との交渉を再開する。
「凡人には凡人なりの戦い方があるって母様に見せつけてやる!」

母の寄越した連中といえば白月自身、制御ギリギリの奴等ばかり。
下手をすれば○ド○ォガ○グ…通称オトコギドラ(一応『雌』である)の様に召喚契約を平気で無視する奴もいる。
あるいは『召喚師本人』には忠実だが、それ以外お構いなしな奴らとか…。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す