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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 31

今まで…魔女のストーキングから逃げ回り、目線すら合わせようとしなかった、あの大地が…彼女と直に向き合い、辛かろうその先の句を遮った。
このクラスで誰よりも人情に厚い男、金大地が。

「しょーじきアンタはキモいねん…せやけど、事故やいうても、チューしてもうた義理はある…彼女と、認めるかは別としてなぁ。」
大地は一旦言葉を区切り、一息タメる…何、二人でオトナだけに解るみたいな世界入ってんだよ…的な無言の抗議を無視して。
「アンタ…ごっつ『ニンゲン』臭い…それにめっさ女の子しとるやん?」

「モノは言い様ね。」
「ぶっちゃけ、ワシ等は『ニンゲン』なりに頑張れ言いたいのはよー解った、今日はこの辺にしたってや?ワシの顔に免じて?」
ボサボサの白髪を軽くかき上げ…魔女は大地に背を向けた。

「今…たとえ嘘でもアタシの御機嫌取れば…お宅のキャプテンさんより良い知恵上げたかもよ?」
「趣味やあらへん、女の子利用すんのは。」

やれやれ…と肩を竦め、魔女が教室を出て行こうとする間際のささやき。
「悪魔でも愛してくれる?」

大地はやや間を置いて答えた。
「保留、でもエエのんか?」
「アタシ…寿命はニンゲンといっしょだから…あんまり待たすと…行き遅れちゃうわよ?」
C組の魔女、本名山田妖子は…飛ぶでも消えるでも溶けるでもなく…彼女は色々爆弾発言を残しつつ…『ニンゲンがそうするように』ガタピシと戸口から出て行った…。

「い…いいのか…大地?」
「ああ…問題あらへん。」
やや憔悴する刀機に、大地は事も無げに返した…。

多少面食らっていた刀機を(意外と出番の少ない)担任、立花理人がいさめる。
「まあ…申請があった奴だけでも学年の一割が『人間に良く似た人間以外の何か』だしな…。」

天使や悪魔…妖精に精霊、獣人、宇宙人…ここは人外の集う学園、たとえ『妖物』と一括りされる存在も、ランク分けに該当、相当して(一応)人に近い姿を取りながら学園生活を送っているのだ…。
余談ながら…事故や病気以外に死亡の有り得ない純血種のエルフや、ヴァンパイア等の高位のアンデッドは生命保険に入れません(笑)。

「兎も角…だ、烏丸よ?あの山田の言う通り…強大な
力を持つ化け物に限って、力と引き換えで色々弱点を抱えている物なのだ…未来、概要の説明…書類は使ったら燃やせ…」

…こうしてA組で作戦が煮詰められる最中、E組では既に作戦会議を終え、雑談タイム…
「明日は一試合目にF組、二試合目には…C組…。」
蒼流命が…ミーティング後、やたら不機嫌な二人…おこちゃまーズ、平原花丸と南田美波に頼まれた飲み物を渡しながら説明していた。
「F組は兎も角…C組戦って…実質消化試合じゃない…。」
「俺達に…正義はあるのか?」

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