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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 25

時計を確かめる刀機、まだ少し時間はある…。

「何だ?宇宙人とでもいうのではあるまいな?」
倶利伽羅は刀機にマメッコーラの缶を投げて寄越し、自分もまた同じ銘柄のドリンクのプルタブを引く。
「そーいうのも居る…けど、いまんとこ確認出来てる『宇宙警察』とやらは問題外の戦力しか寄越してない…ご大層な未来惑星の皆様にとって地球なんざ『過疎のムラ社会扱い』さね?」
「は…はは…何処もお役所は変わらんな…?」
刀機としては洒落の積もりだったのだが…まあ『ソレぐらい』居るのだろう。


…ちゅぃぃぃん…と走り抜ける南田美波(変身前)の
具現化サイドカー、ノリノリで特撮ソングを口ずさむ。
「不思議シンギン摩訶不思議ドゥ〜ワ〜!!」
「あの…南田さん?どう考えても宇宙刑事さんの歌う曲じゃ…。」
側車からツッコミを入れる一年E組の常識人、蒼流命…才英校長の養子というだけあって『断れない性格』、最近すっかり宇宙刑事助手である…。

「不思議嫌いは弱虫小虫〜!ズルンと叩いて…」
「せ…せめて歌うなら『ア…」

…ちゅぃぃぃん…と走り去る二人。

「南田さん…集合は二時ですよ?もう、一時五十五分…」
「大丈夫!宇宙警察に不可能は無いわ!ス〜クランブル、ス〜クランブル…」



「…今のが宇宙警察、って言ったら信じる?」
「たわけが!本題に戻るぞ。単刀直入に聞く…みこと、貴様の計画はどのくらいの規模になる?」
「ん〜…正直、分んないな。上手くいったら当事者だけだろうし、最悪の場合…世界全体?」
「なっ!?」
「まぁ、そうならないように光樹達を育ててるんだけどね…」
「………そうか。」
そう呟くと刀機は振り向きもせず、校舎へと消えていった。
「さて…そこで盗み聞きしてた当の本人。何用だ?」
みことが幾分か声を低く、そして振り返ることなく、だが一分の隙を作ることなくほぼ臨戦態勢でつぶやいた。
「いやなに、ちょっとばかりおもしろい気配がしたもので物見遊山しにきたんだけどももう終わっちゃったみたいだね」
カラカラとした笑い声にパンッと扇子を閉じる音が聞こえる。
「チッ…こんな場所でなかったらぶったぎって燃やし尽くしてやるんだがな」
いつものおちゃらけた雰囲気は吹き飛び竜王時代の口調でしゃべる倶利伽羅。
その言葉に相手が軽く肩をすくめる。
「そりゃ、ご勘弁被りたいね。幾ら耐性があるったって、また身体丸ごとすげ替えるなんて面倒くさいこともうしたかないし」
あの時は大変だったよと言わんばかりのため息をつきながら両手を軽く上げる。
「どうせならそのまま居なくなれば良かったんだがな」
「冗談」
倶利伽羅の言葉に間髪入れずに返事を返す。
「僕には僕の目的があるんだ。そう簡単にあきらめられますかって」
そう言うとバッと扇子を広げる。
「まぁ君達には『借り』があるし?チャンスだってあげてるわけで」

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