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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 23

「あのキ○ガイ娘のお陰で初代ツウテンカイザー(関西限定)の再放送見逃した…脚本家の変わった続編は、視聴率とグッズ売り上げの稼ぎ易いクズロリ仕立てになってもうて…」
「そんな事はどうでも良い!ところで『ひかるに良く似た』ハタチ前後の女を見なかったか?」
色々許可が必要がな流れだったにも関らずスルーした刀機、仕方あるまい…それこそヤツの戦闘能力ときたらスーパーロボット級だ。
「ああ…あの○チガイがエネルギー切れで墜落した時、それっぽいのが…校庭の噴水広場でナイフ砥いどったのー…。」

大地が身じろぎする度に背中の小学生が『ニヤリ』と不気味にほくそ笑んでいたが、大体誰だか想像がついたのでほっといて走る刀機。

…噴水広場…
「妙だな…だれも居らんのか?」
いや誰も居ない…というよりも、まるで丁寧に人払いが為された様に閑散と、魔界学園にエアポケットの生じた様な空間。
眠気を誘う水音に紛れ、硬質な摩擦音の繰り返しを彼女の耳が捉えた。


縁石に腰掛け物憂げに、軍用ナイフに砥石をかける…『光樹のひかる』よりやや上背のある二十歳前後の妖艶な女性。
「ヒヒイロ・ステンレス…神の鉄を模した魔性金属、試合用だとか言う名目で、こんな武器がコンビニで\1980…平和ボケに見えて、相変わらず『楽しそうな』イベント満載の学校だね?『陸童刀機』くん?」
「ふん…貴様の結界か…。」
刀機はひとしきり辺りを見渡した後に彼女、いや彼の隣に腰を下ろす。
「何をしにきた?鈴木誠二?」
誠二は砥ぎ上がったナイフを噴水に浸す。


「んー…倶利伽羅くんが面白そうな事やってるから、軽く密入校して見物にね?大丈夫だよ、いい歳して試合に出たいなんて…ガキッぽい事言わないから。」
あっさり密入校などと口にしているが、この学園のセキュリティを越えるなぞ、そうそう出来る事ではない。
「ならそのふざけた服装はなんだ?女子高生を名乗れる年齢ではあるまい?しかも光樹の姿まで真似よって…第一、貴様の過去の所業からして『見物』などと言う話が信用出来るか!?」
エッジの水滴を無造作に払い、頬を膨らませる誠二。

このまま人払いの結界を解いて、通り掛かりの生徒を片っ端からコマ切れにするなぞ彼には容易い…。
「そうだよねー…じゃ軽く独り言、あ?僕に不利な真実は隠すけど。」

不機嫌そのものな刀機を無視して、軍用ナイフの切っ先でガリガリと縁石を刻む誠二。
「僕が光樹くんだかひかる姫だかにソックリだとか言うケド…心外だなぁ…。」
「ほう?」
苛立ちを堪え耳を傾ける刀機。
「性転換、美容整形の手術…だれかモデルがいる筈だよね…でも光樹くんみたいに素直な子なら…鈴木の血が流れても文句はないなぁ…」
「……。」

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