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苗床日記
官能リレー小説 - 孕ませ/妊婦

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苗床日記 52

「そう言えば、この前ゴブリンの苗床になった双子ちゃんは、どうなったの?」
遥香が俺の説明を遮り聞いてきた。
  レラとミラ
のことだ。ある程度のことは遥香も聞き及んでいるようだ。
「あいつ等か。無事にママ、パパになったよ。」
まあパパと言えるかは疑問だが。
遥香「今は?」
「あと一週間は授乳期間だからな。」
一応バケモノの子供でも授乳が必要な個体もいるから、そういう場合は苗床に授乳期間という名の休養を与えている。
特にゴブリンベビーは免疫力が途轍もなく無いから、初乳からある程度はしっかり母乳を与えなくてはならなかった。
「結局二人合わせて4体生まれた。しかも驚くなよ?」
思わせぶりに言う俺に焦れた遥香が
「もう、早く言って」
と催促。仕方なく
「ゴブリンクィーンが生まれた」
と短く告げた。黙り込む遥香。
  ゴブリンクィーン
遥か古代の神話にのみ登場する牝ゴブリン。
ゴブリンキングでさえ奇跡の存在だ。生まれ落ちた時、検査で判明した時には研究所中が沸き返り、祝賀会を開いた程だった。
「確かにあれはすごく盛り上がったわね」
遥香が言った。
「ここにいる」
俺は遥香の意志を組み、レラとミラのいる部屋の前に案内した。
「さっ、先輩達にご挨拶しなくちゃね」
終始楽しそうな遥香。ズンズンと中に入ってしまう。後を追う遥と香梨。仕方なく俺も続いた。
そういえば同じ部屋に俺が産んだマスターゴブリンとゴブリンクィーンも置いている。
俺が飼育しているのだがハクヤの匂いをまとった俺には一切近づいてこない。
そのため、授乳期間が2年と長いマスターゴブリンとゴブリンクィーンはゴブリンを産んだ苗床に持ち回りで代理で授乳を任せている。

「わぁー大きいゴブリンがいっぱいだ」
香梨が楽しそうに声を上げる。
「グェー」
部屋にはミラのゴブリンが3体、レラのゴブリンが3体とゴブリンクィーンだけでなく、俺の産んだマスターゴブリンとクィーンゴブリン、側近ゴブリンもいる。
俺の産んだクィーンも側近ももう離乳のはずがマスターゴブリンと離れないため同じ小屋に入れている。
「可愛い〜」
遥香が俺の産んだクィーンゴブリンを抱っこして言った。
「いや、可愛くは無いだろ」
俺は思わず突っ込む。
「えー可愛いじゃん」
遥香はクィーンゴブリンをぎゅっと強く抱きしめて、クィーンゴブリンはちょっと苦しそうだ。
確かにサイズだけは人間の赤ん坊と大差ない。そこだけ見れば可愛いとも言える。だが遥香の感覚は理解出来ない。
「僕もこの子達を産むの?」
遥が近付いてきて俺に囁く。
「ああ。ただゴブリンの種類は分らないがな」
遥が黙り込んだ。まあ遥の場合はゴブリンを産んだ後が本当のスタートだがな。
クィーンゴブリンは綺麗なピンク色の体をしており、確かに可愛いかもな。
久々にこの部屋に来た俺も、眺め回した。
そろそろ俺の匂いに気付き、ゴブリンが騒ぎ始めたため、
遥の相手になるゴブリンの部屋の前に3人を連れて行く。
「さてと。ここから入るのは遥だけだ。
俺たちはガラス越しにみているから」
と、遥に告げた。
「僕一人!?」
不安そうな顔を見せ、キョロキョロする遥。
「欲情しているゴブリンに俺たちが入るわけには行かないからな。
一応ガラス越しで話もできるし姿は見れるから」
「遥、あのピンクのゴブリンちゃん欲しいから頑張ってね!!」
香梨はニコニコしながら言う。
「うぅ……頑張る」
と、遥は俯きがちに答えた。そして鍵を開け、遥を扉の中に入れると鍵をかけて観察ルームに移動する。

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