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もうじき
官能リレー小説 - 人妻/熟女

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もうじき 7

くしゃみをすると、このまま風邪をひくといけないので、濡れた服は脱いでかけて干しておいた方がいいと言われた。
「そうですね」
リュックからタオルを出してきて「髪も拭いておいたほうがいいですよ」と手渡された。
狐狸に旅人が騙されて、身ぐるみ剥がされて野山に放り出される話を思い出した。
服を脱いで下着一枚になると、服を下げておく。
「どうかしましたか?」
「少し落ち着かなくて……」
「まあ、恥ずかしいですか」
色白で黒髪、涼しげな一重の目元、鼻筋が通った細面で唇も小さめな唇の和風美人である。
「私は何歳ぐらいに見えますか?」
三十代前半ぐらいと答えると、ふふっと鈴を転がしたような小さな声で笑った。
「もう五十歳の姥桜ですのよ」


「そんな、まだ若く見えますが……」
この地域の女性は見た目よりも若く見られる者が多いのだと言う。
「あの、僕が襲いかかったりしたりしないか、心配になりませんか?」
すると驚くべきことに彼女は巫女衣装を脱ぎ、三分もしないうちに全裸になったのだった。
「これも何かの縁かと。お好きなように。
ただ、姥桜で申し訳ありませんが……」
「狐か狸にでも、化かされている気がします」
「眉毛につばをつけますか」
彼女はすっとそばに座り込むと顔を近づけてきた。一瞬だが、甘くかぐわしいほのかな香りがした。
目を閉じていると、彼女はこちらの眉のあたりとまぶたをぺろっと舐めた。
くすぐったいような快感がある。
目を開けると、彼女の張りのある弛みのないお椀のような乳房と桜色の乳首に目を奪われた。
「まるで八百比丘尼のようですね」
「あら博学なんですね。でも、私は人魚の肉を食べたわけではないですよ」
手をのばして、乳房を揉ましてもらうと、とても柔らかく、手触りが心地いい。
「あぁっ、はぁ、あぁん、んっ」
手の動きに反応して彼女が吐息まじりのあえぎ声を洩らした。その声を聞いて分身の陰茎がむくむくと勃ってしまう。
彼女がゆっくりと仰向けに身を横たえて、潤んだ目でこちらを見上げている。目が合うと恥ずかしいのか伏せ目がちに目をそらす。
その表情がとても色気がある。
(きれいだ……)
こちらも最後の一枚を脱ぐと彼女に添い寝するように寝そべり、肌を撫でまわした。
これで五十歳なんてありえないと思う。
「はぁ、はぁん、あぁっ……」
撫でまわしていると、色白の柔肌がほんのりと上気して手に吸いつくようなしっとりとした手触りになっていくのがわかった。
上になり抱きつくと、肌ざわりのよさと女体のしどけないたおやかさに、こちらがうっかり強く抱きしめたら壊れてしまうのではないかと思える。
まるで彼女は美しい人形のようである。
肌に触れるか触れないかの絶妙な彼女の指先が、こちらの肌を撫でるたびに、ぞくっと完備な快感がある。こちらの撫でかたも彼女のように、そっと撫でるようにしてみると、彼女が腕の中で身をくねらせる。
(こうすると気持ちいいんだな)
こちらが未熟で拙い愛撫しか知らず、彼女にどうやってすればおたがい気持ちいいのか教えられているような気分である。
「優しいんですね」
彼女が耳元で吐息まじりに囁くと、こちらの耳たぶのあたりを口に含んで甘噛みした。
「はうっ、あぁ……」
「もっと声を聞かせて……」
こちらが彼女を責めていたはずなのに、いつの間にか彼女にこちらが感じやすい部分を見つけられて、じわじわとなぶられている。

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