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魔法熟女・澄香
官能リレー小説 - 人妻/熟女

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魔法熟女・澄香 9

「橘澄香って、確か二十年前…テラーゾーン首領にして最強最悪の魔王カオスを一騎打ちの末に倒した」
「伝説の最強魔法少女よ!まさか、出会えるなんて夢みたい」
「しかも、雫の叔母さんって、だから雫のパワーがずば抜けてたのね!」
「でも、今はただのおばさんだから畏まらなく良いわよ」
伝説の魔法少女澄香との出会いに雫の仲間たちは澄香を尊敬の眼差しで見つめられる。
こんなに後輩たちから慕われ澄香も内心は非常に嬉しかったが、直樹のことを考えると素直に喜べなかった。

何れは直樹と敵対するからだ。あの魔王カオスの力と自分の力を併せ持つとなれば最悪の自体も覚悟せざる得ない。
「名称に関しては不明、だけど私の結界を破ったからには相当な力があるとみて間違いないわね」
二人はこれまでの事を話す。
「そのニューテラーゾーンはかつての幹部が立ちあげた組織なんですね」
「ええ、ブラック.レイ……ただ素顔は」
「二十年前か……警察の失踪者登録にハッキングしてみるわ」
アスカから魔導士らしからぬ発現に澄香はギョっとする。楠 明日香はシズク同様、魔導士であるがその武器と戦闘スタイルからモンクに近い。ボーイッシュで同性からモテるので春先に下駄箱にラブレターが雪崩れて来ると言う光景も珍しくない。父親が警察官をしている影響で武術は何れも段持ち、それが魔導士でありながらも短剣とナックルガードと言う異様な位で立ちである。お陰で発動に準備がかかるライトニングホーリーを初めとする必殺技の時にはガード役でもある。
「その直樹君を取り戻せるのでしょうか?」
「“刻印”……魔王カオスは恐らくこれをしたのでしょう」
女王がそう告げると猿系神獣がその本を渡す。
「その女性と澄香に魔王カオスはその力を分担させた……そして澄香が産む子供を利用しているのです」
「……で、そのやり方っと言うのは」
「精神と肉体を繋ぐのは性行為を伴う儀式です、ブラック.レイの不老不死もそれを見越しているのでしょう」
その場に居た現役五人は真っ赤になる。
「この子は」
抱えている愛美を見て不安になる澄香。
「刻印は直樹君が産まれた時点でその効力をほぼ喪失、ですが愛美ちゃんがここまで力を持つのは刻印を活性化した人が居るとしか考えられません」
「ブラック.レイではない訳ですか?」
明日香は女王陛下に尋ねると彼女は首を横に振る。
「澄香は心当たりがあると思います」
「……魔王カオスを倒したのは私一人だけじゃないの、あの時は他の魔法少女も魔導士も倒されてカオスの魔導兵器のコアにされた」
「コア?」
「魔法少女を性欲で溺れさせ魔力を放出させるだけの生物兵器って言う所ね」
雫も初めて聞いたらしく、そのやり方は想像がつく。
「私もそうなりかけたけど、その装置を壊した騎士が居るの……結局会話すらしなかった。でも彼の正体は何と無く分かったの……愛美にこの力を与えたのは今のダーリンだっていうの。そうですよね」
「若くして次期マールン王国王家筆頭騎士の座を約束されるも自ら降りた少年……貴方達の世界に住み常にこの世界から侵略してくる同胞を葬った……」
「……ええっ!あの恐妻家のオジさんがっ」
「雫ちゃん、動揺するのは解るわ…」
「澄香叔母さん…(叔母さんが戸惑うの解るわ。でも、あの叔父さんが信じられない…)」
魔王カオスを叔母澄香と一緒に倒して、従妹の愛美に刻印の力を活性化させるという至難の業を叔父和也がやってのけるだけでなくマールン王国の次期王家筆頭騎士だったなんて雫は信じられなかった。
雫の知っている和也は真面目で優しいが、どこか頼りなく何時も澄香叔母さんの尻に敷かれてるイメージだから俄かに信じられなかった。

「でも、これだけは許せないわ。愛美ちゃんのお陰で助かったけど!可愛い愛美ちゃんまで巻き込むなんて、和也さんは許せないわ!後で和也さんを見つけたらとっちめてやるわ!」
「澄香叔母さん、マジで怒ってる…(私が愛美ちゃんの力を使ったのが悪いけど…叔母さんが怒るの無理ないないよね…)」
レイの魔の手から逃れたが、愛美も巻き込ませる結果を作ってしまった和也に激怒する澄香に雫は何もいえなかった。


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