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俺が魔王?
官能リレー小説 - アブノーマル

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俺が魔王? 6

しかし、昔の俺も今の俺も童帝だったけど、前の魔王は非童帝だから、その記憶を持つ俺は非童帝でいいんだ!
俺はジジイに負けない用に虚勢を貼るぜ!
「さあ、女を連れて来いよ!
 すぐにでもヤってやるぜ!!」
「勇ましくて、嬉しい限りですぞ。
 ですが、転生作業は会議が終わってからですぞ!」
クソ、やっぱり馬鹿にされてる気がするぞ
 こうなったら会議をさっさと終わらせて、脱童帝してやるぜ。


 で、俺は今、会議場で協議している。
「先の魔王様が亡くなられてより、我ら魔族の勢力は減退し、いまや往時の兵力の五分の一。女がいないので人口を増やすこともままならず…」
「しかし、拉致作戦を大規模に行うほどの余力はないぞ」
「防衛の兵力も残さねばなりませぬぞ」
「それがしの領地は人間に蝕まれております。せめて奴らの進撃を挫く兵を貸していただきたい」
「女だけ奪えばいいというものではござらん。
 人間どもから金目の物も奪わねば裏取引もでき申さぬ」
「何だと?女を奪わねばメイドも雇えんだろうが!」
「喝!それは貴様の私欲ぞ!」
「あまり食料がありません。食べるものが足りなくてはどうにも」
「攻めてくる人間どもはほぼすべてが男。どうせ女は奴らの故郷や都市にいるんだろう。
 我ら魔族の所領から叩き出してもそのあと奪いに行かねばならん。面倒な事よ」
「儂の女房も人間どもの捕虜。早く奪い返したい!」
「ザーナット山のミスリル鉱脈を奪い返すのが先決!!よい武具なくば人間の数には勝てぬ!」
 オーリス将軍ら武将達、リュストフ達元老院議員達が、激しく主張を繰り広げている。
 状況報告に来ている領主連中は、ここぞとばかりに陳情を織り交ぜた報告をしてくる。中には自己主張だけの奴もいるが。
 俺は状況を掴みきれないので上座に座ってじっと聞きながら書類を読んでいる。
 淫夢を見たせいで勃起したままなのが辛いぜ。
「ですから、先にミスリル鉱脈の奪還が!」
「ああ?!少しずつでも女を奪うのが先だろう!」
「そもそもだ。あの純潔を貴ぶレニレ教の修道女をオトす楽しさ、幸せさ。これを味わいたいとは思わんかね?オトした時の喜びと言ったらまさに至福。どうじゃ?」
「俺はエルフの女がいい。エルフを魔族にすりゃ長いこと役立つからな」
「いやドワーフ女だ!あの腕力は申し分ない!」
「女の好みの話じゃないわっ!先に奴らの進撃を止めろ!」
「飢えたらどうするのか?先に食料を!」
「……」
 さすがに収拾がつかなくなってきた。
「魔王様、そろそろ…」
 小さい声でジジイが言ってきた。奴は侍従長として俺のそばに控えているが、こうして俺に小声で告げてくる以外には黙っている。あーそうだな…
「お前ら、聞け」
 俺は声を張り上げた。場内が静まりかえった。自分でも思った以上に低い声を出せたと思ったのもつかの間、全員が強い目線で俺に集中している。内心少しビビったが、何とか押し隠した。
「しばらくは大規模な作戦はしない」
 言葉を切る。一同をじろりと見まわす。安堵する奴、明らかに失望している奴、平然としている奴。微笑んでいる奴もいるな。どうするつもりか?と顔に書いてある奴もいる。
「戦力が足りない、人間は攻めてくる、女は奪わねばならぬ、ならやることは二つ」
 もう一度言葉を切り、はっきりと告げた。
「奴らの背後を襲撃する。まずは奴らの補給部隊を襲い、攻めてくる連中を飢えさせる。うまくすれば物資も奪えるだろう。同時に北部の住民を襲い、女を奪う」
 一人の魔族が、吐き捨てるように言った。
「補給部隊など。荷運びに過ぎぬではないか」
「左様!我らを脅かす敵兵を討つべきだ!」
「荷運びより騎士を倒そうぞ!」
 俺は内心頭を抱えた。やれやれ、後方部隊をこうして蔑んでるのか…だから俺は問いかけた。
「いいか聞け。その人間どもに押されているのは誰だ?」
 ここでいったん言葉を切る。
「それは…」
「それと言うのも魔王様が女を奪わぬから!」
 多少反論はあったが、他の魔族や俺が睨むと多くの魔族が押し黙る。
「我ら魔族だ。人間に押されて、残念ながら我らの数は足りない。正面から戦えなくなっている。だが」
 今度は奴らも黙って聞いている。静けさの中俺は続けた。
「奴らだって俺達と同じで食う物が無ければ戦えん!だから奴らの背後で兵士に食料を運んでいる奴らをまず襲う!食料を潰し焼くだけじゃなく、奪えたらもっといい。これがまず一手。攻めてくる連中も背後を守らなきゃならなくなるからそっちに手を取られるし、そうなりゃ進撃どころじゃなくなる。で、同時に拉致作戦は小規模でもいいから継続する。少しずつでも女を増やせりゃいいし、最悪でも背後の街や村の防備に奴らの兵を振り向けさせることができるだろう。そうやってまず地道に敵を削り、こちらの数を増やす」
 俺はそこまで言って魔族達を見た。

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