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喫煙乙女
官能リレー小説 - アブノーマル

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喫煙乙女 10


俺はみ香さんに誘われて、バスに乗って隣の市に出かけた。
み香さんはいつもと違うかしこまった装いだったけど、顔は素顔のままだった。
「この前、親類のおばさんに引っ張りこまれたの。」と言ってみ香さんが俺を連れて入ったのは、スイーツのチェーン店だった。その中にステンドグラスで仕切られた喫煙席があった。
「こんな所だったんだ…おばさんと来たときは、こっちじゃなかったからね。」
「テーブルちょっと小さいし、タバコ吸うひとは『追いやられた』って感じがしますね。」
み香さんがタバコに火をつけた。
「俺…み香さんが室内でタバコ吸うの、見るの初めてだ。」
「そっか…私もそうかも知れない。ベランダとか踊り場とか、そんな所ばかりだった。」
注文したケーキとミルクティーが来た。俺がそれを口にしようとすると、テーブルの下に変な感覚が走った。
「こうすると、足が楽なんだ。」み香さんは靴を脱いで、座ってる俺のオチ●チンの場所につまさきを置いたんだ。
普通ならなんでもない感触なんだけど、タバコを吸ってるみ香さんを見つめながら、その足でもってオチ●チンを押さえつけられると、落ちつかないくすぐったさが下半身をおおった。
「こうしたら…」み香さんが足を小刻みに動かす。「硬くなって来たね。」
「もう…こんな所で硬くしないでよ…」全く、いまはみ香さんに主導権を握られている。
その時だった。隣のテーブルにお客が案内された。俺の近くに若い女性が座り、斜め前に小学生の女の子が座った。二人は母親と娘だった。
女性は座るやいなや、タバコに火をつけて煙を吹きはじめた。
俺はみ香さんの顔に「この女と私とでは、どっちがタバコが似合ってる?」というライバル的な視線を感じた。たぶん、み香さんは自分以外の喫煙乙女を間近に見たのは初めてなんだろう。俺のオチ●チンに伸ばした足を揺らす事も忘れてしまってた。
隣のテーブルにスイーツが運ばれて、店員さんが喫煙席を出たあと、女の子のようすが変わった。
女の子は、向かいの母親の前に笑顔を寄せた。すると母親は彼女の顔にタバコの煙を勢いよく吹きかけたんだ。そのようすと女の子の表情は、俺の方からはハッキリと見えた。
「いい匂い…もう一回吹きかけて!」女の子は笑顔で言う。彼女の求めに応じて、母親は何度も女の子の顔に煙を吹きかけていた。
そんな女の子を見るうちに俺のオチ●チンは破れそうに硬くなった。み香さんはその硬さに驚いて「キャッ!」と足を離すほどだった。
店を出て、しばらくしてみ香さんは俺に倒れるようにもたれかかった。
「何あれ…あれは反則よ。」
「あの子、家じゃ吸ってるのかなぁ〜」
「それにしても、」み香さんは狭い裏道に俺を引きこんだ。「私、まだダメだなぁ。」
「何が…ですか?」
「だって、あの時あの女に見えるように、キミの顔にタバコの煙を吹きかければよかったのよ。」
「な、何をそんな事ではりあってるんですか…」
 ─── △ ───

映像作品で記憶にこびりついてる喫煙乙女…
女優オードリー・ヘップバーンの代表作『ティファニーで朝食を』の冒頭部で、ヘップバーンが長いホルダーをはめたタバコに火をつける場面があった。
また、ヒッチコック監督の代表作『鳥』の中でも、きれいな女優さん(名前は知らない)が小学校の校庭でタバコを吸う場面があった。
どっちもテレビで見て、俺にくすぐったい刺激を与えてくれた場面だった。
でもね、テレビドラマですごいのがあったのよ。
題名も制作局名も何もかも忘れたけど、「姉はアルコール中毒、妹はニコチン中毒」っていう設定のサスペンス作品だった。
妹がテレビの画面に現れるときは必ずタバコを手にしてるっていう、俺みたいな喫煙乙女好きな奴にはこたえられない作品だったね。
その女優は夏目雅子さんだったような気がするけど確証はない。

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