町のヒーロー 5
「フフフ…お困りのようですね首領」
ストレスと生理でイライラしている少女を、首領と呼ぶ新たな少女が現れる。
「お前は……」
「ブラッドローズですよ。
先月敗れたダークローズの妹です」
側に居た秘書がすかさず答える。
「レックス打倒はこの私にお任せ下さい」
「そう言って出て行った者は、尽くアヘ顔晒したうえに、肉塊に成って帰って来たぞ」
「私は姉や他の雑魚達とは違います」
自信に満ち溢れた不敵な表情をブラッドローズは首領に向ける。
「確かにカタログスペックでは現状ブラッドローズが一番の適任ですね」
「そうなのか?」
「ダークローズの戦闘データを参考に、子宮強度を大幅に強化、植物型怪人の特性で快楽刺激にも強く、犯され負ける可能性は低いと思われます」
「そうか…そう言えばこいつの姉は今どうしてる?」
「子宮と乳房を毟り取られて、ゴミ箱に入っていた所を回収再生させましたが、例によって妊娠してました」
「くっ、そいつもか…」
分かってはいたがやはり妊娠の報告に、首領は苦虫を噛み潰す。
「まあいい、ブラッドローズの朗報を期待しているぞ」
「はっ!お任せください」
自信に満ち溢れたブラッドローズは首領に頭を下げると部屋を後にした。
※
「ふむ…最近平和だな」
その日レックスは街を散歩していた。
「そこのお兄さん私と遊ばない?」
「俺か?」
カフェの前を通り過ぎようとした時、レックスを呼び止める女子生徒が現れた。
「そうそうお兄さんだよ、これでどお?」
制服を確認すると近所の有名お嬢様学校の生徒である事がすぐに分かる。
女子生徒は指を四本立てて振ってみせる。
どうやら金銭目的の交際のお誘いのようだ。
「すまんな、今は持ち合わせが無いんだ」
「そんな!じゃ、じゃあこれでいいから!」
女子生徒は指を2つ折り2万に負ける。
「安売りは好かんな、もっと自分を大事にするんだ」
「お願いよ、私を助けると思って!」
「随分と必死なんだな」
「どうしても必要なの!」
女子生徒の熱意にレックスも遂に折れてしまう。