スワッピング ハイスクール 2
「三田先輩、お子さんは? あ、これが、うちの娘の恵美です」
美香がそう言って尋ねた。
亜美さんは、その問いに直接答える前にこう言った。
「セーラー服なんて脱いだら。ここではリビングより奥は女子はもっとラフになっていいのよ」
気がつくと、優子さんの服装も、出迎えたときよりラフになっていた。
込み入った話しをする前に、荷物の整理をしようという事になり、先輩方に手伝ってもらいながら荷捌きをする。
といっても着替えや筆記用具などが殆どで三人分で大きめの鞄三つしかないので30分ぐらいで終わった。
着替えもすませてリビングに戻ると、優子さんがオヤツと飲み物を用意してくれていた。
「ありがとうございます」
そう言うと、恵太は一気に飲み干した。
「そうそう、さっきの話だけど、ウチは子供はいないのよ。でも気にしないでいいからね。」
亜美は気遣い無用と微笑んだ。
医学の進歩で低年齢の妊娠のリスクは大幅に下がったがそれでも、救えない命もあるということだ。
結婚の条件は妊娠なので何も問題は無いが、三田家のように本当に結婚するのは半々といったところだ。
「…すみません、失礼なことを聞いて」
美香は、デリカシーのないことを聞いてしまった、と後悔してちょっと下を向いた。
でも、気にしないで、と言ってくれたことは救いだった。
「佐伯先輩、レイナさんところ、はだか教育なんですか?」
恵太は、空気を変えようと話題を変えた。
そう、性教育の考え方が根本的に変わっていて、子供は、小さいころから“精通、初潮を迎えると、好きな人とセックスして、妊娠して、結婚するんだ”ということが叩き込まれている。
そのため中には小さいころから“異性に裸を見せることに抵抗がないように”という方針のところもある、という。
「そうだ」
「だから、家でも服着なくって…なんか、裸見慣れるって、逆効果のような気はするけどネ」
剛と優子が相次いで答えた。
「ねぇ、ママ」
パンツ一枚のままのレイナが言った。
「すわっぴんぐ、って何?」
「どこで聞いたの?」
「がっこうで」