許嫁はお姉さん(寝取られ編) 20
ここは指定された高級ホテルのロビー。
さつきがタクシーを降りてロビーに入ってくると金髪ピアスの男達が出迎えた。
「あ、あなた達は…!!!」
「さぁこちらです。組長がお待ちかねですよ」
写真の男だ! 自分をさらってレイプした男達の目の当たりにして、さつきは怒りがこみ上げてきた。
「最初から私達を罠にはめるつもりだったのね…!!」
「そういうことになりますね」
「……くっ…」
今は太一さんの身柄の安全を確保することの方が大事だ。
固く拳を握りしめて、必死に怒りをこらえながらさつきは言った。
「…部屋まで案内してくれる?」
さつきが案内された一室には、縛り上げられた太一が床に転がされていた。
男達にボコボコにされたのだろう、かわいそうに顔面は見るも無残に腫れ上がっている。
「太一さんっ…!」
「おっと、そこまで」
さつきが駆け寄ろうとすると、奥の部屋から初老の紳士が現れた。鷲鼻と長いアゴが特徴的で、目つきが異様に鋭い。
「こちらにおかけなさい」
男はさつきを応接セットに案内した。さつきが腰かけると、その後ろには金髪の男が5人、ぴったりと張りついた。
「あんたのフィアンセが大変困ったことをしてくれた」
「…それもあなた方が仕掛けた罠ね…?」
「どうとでも受け取ってくれ。しかしワシの愛人に手を出したことは事実だ。ここに証拠もある」
テーブルの上に投げ出された写真には、ホテルの一室でからみあう千晴と太一が写っている。
「このボウズを無事に返して欲しかったら、慰謝料として6千万円払っていただこう。さもなければイチモツを切り落とす」
「そ、そんな…」
お金はありません、と言おうとしたが、さつきはそれを口に出す勇気はなかった。
「払えなければあんたの身体で払ってもらう。あんたみたいな美人なら先生なんぞやらずとも、いくらでも稼ぐ手段はある。それに…」
「それに…?」
「あんたをこんなチンケな色ガキに独占させておくなんて、もったいないわい」
「…………」
「答えがイエスなら契約書にサインしてもらおうか」
バサリ、とさつきの前に紙が投げ出された。
それは大日向組組長・大日向剛三との間に結ばれる、私設秘書としての契約書だった。
「あんたはワシの私設秘書として雇用され、ワシの命令にはすべて従う。もちろん契約期間中は給料はたっぷりとお支払いするから、その中から毎月返済してもらう」
それがどういうことを意味するのかは大方予想がついた。しかし、さつきには他に選択肢がないのだ。
「…わかったわ」
さつきはあきらめきった表情で契約書にサインをし、捺印した。
「これで決まりだな。しかし、その前にやっていただくことがある」
「何をするの?」
「これを着て授業をやってもらおうか。明日はどうせ学校をやめる身だ。派手なパーティーにしようじゃないか」
差し出されたのは透け透けで超タイトな紫のミニスカワンピだった。
こんなものを着たら、グラマーなさつきの身体を隠せるのはほんのわずかな部分だけだろう。
「こ…こんなもの、着れるわけないでしょう?!」
「嫌ならいいんだ。今この場でガキのチンポを切り落とすだけだ」
脇から金髪男のリーダーが凄みを利かせて言った。
「あんたの携帯にメールで指示を出すから、明日は言うとおりにするんだぜ?」
「フィアンセは明日のイベントが済んだ後で解放してやる。契約の履行開始はその後だ」
明日は教師生活、いや学生生活最後の日となるだろう。
何が起きるのか想像したくないことばかりだ。
さつきは青い顔でぶるぶると震えながら、無言のままうなずいた。
その翌日。
さつきは恥ずかしさを必死にこらえながら電車に乗っていた。
透け透けのワンピースの下はノーブラノーパンだった。しかも足元はハイヒール。布地で擦れてGカップの先端の突起が痛いほど勃起しているのが自分でもわかる。
股下ギリギリサイズのスカート丈は、激しく動けば陰毛どころかオマンコまでが露出してしまいそうだ。考えまいとすればするほど、これから自分がどんないやらしいことを命令されるのかを想像してどんどんアソコが湿っていくのだ。
1枚だけ上着をはおることが許されたのがせめてもの幸いだった。
電車が駅に止まった。通勤中の会社員や学生が大量に飛び出していく。さつきは人混みに紛れてカバンで必死にお尻を隠しながら、慎重に階段を上っていった。
そして学校。
職員室で授業の準備をしていると、ハイミスの女教師・花村がやってきた。
「伊藤さん。今日のそのカッコは何?! もっと教師らしい服装をしなさい! どっかのキャバクラと間違えてるんじゃないの?」
「すみません。あいにくクリーニングに出してしまって、今これしかないんです…」
「生徒に悪影響を与えます! 今すぐ体育用のジャージに着替えなさい!!」