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ミスコン彼女+そのお友達
官能リレー小説 - ラブコメ

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ミスコン彼女+そのお友達 3

食事も美味しく量的にもお腹を満たせたので満足感が大きい。
しかも思ったより安くてコスパも申し分なかった。
高槻さんに「ここは僕が出すよ」と言ったらオドオドしながらもとんでもない!なんて言ってちょっとだけ会計で時間をかけてしまったけど、とてもいい時間が過ごせたと思えた。

帰りの電車は逆方向なのでそこで別れた。
家に帰って、改めて朝買った雑誌を見る。

「この香月文ちゃん…ホントにデカいな。…………あれ?」
グラビアを見れば見るほど、不思議な感じを抱く。
誰かに似ている。すごくよく知ってる誰か。

誰かに似てる気はするが、誰かは思いつかない。
その日はモヤモヤしながら眠りについたのだ。


数日後、大学講義前・・・
教室の一角に人集りができていた。
中心にいるのは美少女。
百瀬悠華だ。

やっぱり彼女は輝いている。
その上、人当たりがいいので男女の輪が彼女を中心に出来ていた。

「凄いなぁ・・・」

そんな風に呟いていると、高槻さんが此方に近付いてきた。

「ごめんなさい、お隣いいですか?」
「勿論・・・でもいいの?」

そんな風に聞くと、高槻さんはチラッと集団の方を見る。

「あれだけ居ると・・・ちょっと苦手なんで・・・」

ああ、高槻さんらしいと思ってしまった。

「百瀬さんと一緒にモデルやれば、高槻さんもモテモテだと思うんだけどなぁ」
「そんな事・・・絶対無いです・・・」

今度は小声でそんな風に言う。

うつむく横顔。
うーん、素材はいいのに、なんかもったいない。

「高槻さんはもっと自信を持つべきだと思うんだ」
「自信なんて、とても…」
今の高槻さんでも…十分だけど、でも。
しかしこのアングル、どこかで。


「おおっ!!あの史奈ちゃんが男子とお話してるとはっ!!」
「ひゃああああっ!?ゆ、悠華ぁぁあぁぁっ!?」
なんと百瀬さんが高槻さんのすぐ隣に来ているではないか。
茶髪ボブに黒いキャスケットを被った百瀬さん。可愛すぎる。

服装や化粧、そして仕草までもがモデルやってると言うのが当然と言えるぐらいのハイレベル。
雑誌のインタビューでは学業優先するから芸能活動は抑えているとか書いてたから、講義ではよく見かける。
ああやって集団に囲まれている時以外は高槻さんと一緒に居る事が多くて、2人共楽しそうに話しているから仲が良いのも知ってはいた。

そんなアワアワする高槻さんをニコニコしながら見る百瀬さん。
百瀬さんのニコニコ顔は悪戯っ子みたいと言うか、猫科の動物的な印象がある。

「席・・・代わろうか?」
「ご遠慮なーく!・・・史奈ちゃんとごゆっくーり!」
「ちょっ?!悠華ってば!!」

思わず代わろうかなんて言ってしまったのは、自分でも思うけど陰キャの性。
そんな僕を楽しげに見ながら、百瀬さんは僕の後ろの席に座る。
そして更にアワアワとする高槻さん。
真っ赤になって可愛らしい。
見た目や服装は地味なのに、こう言う仕草は本当に可愛いと思う。

あれ?でも何処かで……誰かに……ま、まさか?!
間違っていたらアレだけど確かめてみる価値はある。一か八かだ。
「高槻さん、聞きたい事があるんだけど」
「な、何ですか?」
「この子知らない?ウチの2年らしいんだけどさ」
僕は先日購入した雑誌の香月文のグラビアを見せる。
「さ、さ、さあ?!そんな名前の人は知り合いにいませんよ!」
明らかに動揺している。ただ、唐突にグラビア写真を見せられたからという可能性も否定しきれないが。後ろの席の百瀬さんを見ると楽しそうにニヤニヤしている。
「百瀬さん、この子知らない?物凄く好みなんだけど……案外近くにいる気がするんだよね」
「さあ、どうかな。でも確かにすっごく近くにいそうだなあ〜」
知らないとは言い切らないし凄く近くにいそうという発言。更に、実に面白そうに高槻さんを見てる百瀬さん。トドメに挙動不審過ぎる高槻さんを見て確信した。
「じゃあ、やっぱり」
「凄い凄い。流石だよ」
百瀬さんは直接言葉にはしないけど正解らしい。

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