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俺は執事だ!
官能リレー小説 - ツンデレ

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俺は執事だ! 4

春樹がお約束の方法でこれが現実である事を確認していると、突如として部屋のドアが勢い良く開かれる。
「失礼します。お嬢様、春樹様、もうお目覚めでしょうか?」
「み、雅さん!?」
「あらあら春樹様ったら・・・昨夜はずいぶんお楽しみだったようですね?」
「い、いや!!コレは・・・!!」
(何だ!?誤解だって言うのか!?この状況じゃあ何を言っても言い訳にしかならねえぞ!!・・・と言うか自分が昨日何をやったのか全然覚えてねえ!!や、やっぱ彩華とヤっちまったのか!?・・・うむ、何も覚えて無いのがちょっと残念だぜ!・・・って、そうじゃなくて!!)
春樹が混乱している間にも有能なメイドはテキパキと朝の業務をこなしていく。
「失礼ですが春樹様、とりあえずパンツだけでも穿いていただけませんか?春樹様の男性器はなかなかご立派だとは思いますが、そうも堂々と見せられると私も困ってしまいますので・・・」
春樹は雅の指摘でようやく自分が頭から爪先までスッポンポンである事に気付いた。
「うわぁ〜!!!ご、ごめんなさい!!」
「構いませんよ、春樹様・・・いえ、今日からは春樹様ではなく“旦那様”とお呼びせねばいけませんわね!」
「えぇっ!!?いや待って下さい!!俺には何が何だか・・・!!」
「あら・・・春樹ったら、ここまでしておいて責任を取らないつもり・・・?」
「・・・へ?」
その声に春樹が振り返ると、いつの間にか目を覚ましていた彩華お嬢様が、恥ずかしそうにシーツで胸を隠しながらも、喜びを隠し切れないニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
「ウフフ・・・私としては不本意だけれど、一度でも男に抱かれた以上、西九条家の女はその男と夫婦になるのが習わし!!まあ、アンタのような“ド”庶民が私のような超絶美少女なお嬢様と結婚できるんだから感謝しなさい!!」
「バ、バカヤロ!たった一回しただけで結婚って・・・いつの時代の話だよ!?」
(だいたい俺にはエッチした記憶さえ無いんだぞ!!)
春樹は必死で逃れようと抵抗するが、それはまさに蜘蛛の巣に囚われた蝶の儚い抵抗に過ぎなかった。
「残念ながら春樹様、西九条家の令嬢を傷物にした以上、春樹様に拒否権はございません・・・どうしても嫌だと仰るのなら、この件を全て無かった事にするため、春樹様には消えていただかねばなりません」
雅のこの言葉に春樹は顔面蒼白になる。
「・・・まあ、春樹様とは決して短くない付き合いですので、埋めるか沈めるかぐらいは選ばせて差し上げますわ」
「良かったわね!春樹!」
まるでヤクザかマフィアのような二人の言葉に春樹はガクッと肩を落とす。
(だ、ダメだ・・・ここで断ったら、この二人は本気で殺る・・・!!)
彼は背後で運命の扉が閉まる音を確かに聞いた気がした。
「・・・で?いかがなさいますか?」
「・・・せ、責任・・・を・・・取らせて・・・いただきます」
想い人のこの発言に、お嬢様は会心の笑みを浮かべて言った。
「ウフ・・・それじゃあ今日からよろしくね!ア・ナ・タ♪」

かくして、下山 春樹の人生は再び急転を迎えたのであった。

(それにしても・・・おかしくねえか・・・?)
春樹はシャワーを浴びながら、自身のイチモツを見下ろしていた。
それは朝の現象を明確に表し、元気はつらつにヘソに向かってギンギンにそびえ勃っている。
(こんなもんなのか・・・?)

それまで経験の無かった春樹には解らなかったが、いくら自分が血気盛んな年頃とはいえ、ヤった翌朝にこんなにも放出への欲望を露にする自身に、疑問を感じずにはいられなかったのだ。

春樹はどちらかと言うと草食男子と言ってよかった。
毎晩のように手淫をする油ぎった精力満点な友人達と比べれば遥かに性欲稀薄で、自慰は週に二回程度すればそれでよかったし、時には週を跨ぐ事すら度々あった。
故に連日に渡って出した事など無いに等しく、出した次の日は朝勃ちも何となく力無いのだった。

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