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俺は執事だ!
官能リレー小説 - ツンデレ

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俺は執事だ! 3

「やかましい!!いいからとっとと起きて飯を食え!!片付か無いだろうが!!・・・今日も予定が詰まってんだ!!とっとと飯食って仕度しろボケ!!」
「まあ〜!!主人に向かって何ですの!?その口の利き方は!!これだから教養の無い庶民は・・・!!だいたい・・・!!」
毎朝の口論も近頃では、ほとんど日課と化している。
二人の口論が果てし無く続いている所へ、いつものようにメイドの雅が割って入る。
「ハイハイ!そこまでです・・・春樹様、お嬢様を着替えさせたらすぐに参りますので先に朝食の準備をしておいて下さい」
「はい、分かりました雅さん」
「フン!!」
春樹は雅に命じられると、素直に部屋を出て行く。

「お嬢様、少しは素直にならないと・・・こんな調子じゃあ春樹様に振り向いていただけませんよ?」
「わ・・・分かってるわよ!でも・・・仕方が無いじゃない。どう接すれば良いのか解らないんですもの・・・」
彩華は寂しそうにそう言うと、落ち込むように下を向いてしまう。
「だいたい春樹が悪いんだからね!!中学の時からずっと好きだったのに!!ぜんぜん気付いてくれないんだから!!」
「・・・まあ、お嬢様の愛情表現は独特ですからね・・・もっとも、わざわざ執事に任命してまでお側に置こうとしているにも関わらず、お嬢様の気持ちに気付かない辺り、春樹様も良い加減、鈍感な殿方だとは思いますが・・・」
雅はツンデレ少女と鈍感男の恋愛という、ある意味使い古された構図が、なぜ少女漫画に多いのか解った気がした。
(端から見てると面白いんですけどね・・・とは言え可愛いお嬢様のためですし・・・私がひと肌脱ぎますか・・・)

「まったく彩華のヤツ・・・例え美人で金持ちでも、あのワガママな性格をどうにかしないと本当に嫁の貰い手が無いぞ・・・」
(アイツのワガママに付き合える男なんて、俺くらいのもんだぜ・・・)
春樹は内心そう思いながら、主人の食事の用意をするため、食堂へと向かうのだった。



ある日の早朝。

「うんんん・・・ふぁ〜、朝かぁ・・・」
春樹は執事としての仕事をこなすため、休日以外は毎日、日の出と共に目覚める。

ぐにゅ

「ん?」
ある日、目を覚ますと春樹の右手は何か柔らかくて気持ちの良い物体を握りしめていた。
「ああん・・・春樹ぃ・・・好き・・・」
「え?・・・・ええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」
執事の仕事にも慣れて来た、ある晴れた日の朝。
下山 春樹が目を覚ますと、彼の隣で主人である西九条 彩華が普段のワガママっぷりからは想像も出来ない程に可愛らしい寝顔で眠っていた。
それだけならまだしも彼女は服を着ておらず、つまり裸で、何と言うか、いかにも昨夜初めての夜を過ごした恋人と言うか、結婚式を終えて初夜を経験した新妻と言うか、そう言う雰囲気を醸し出していた。
(い・・・いかん!!俺今かなり混乱してる!!・・・いや!これはきっと夢だ!!夢に違いない!よし!お約束のアレをやってみよう!!)
春樹は力いっぱい自らの頬をつねってみる。
「痛い!!つまり・・・これは夢じゃねえ!!」

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