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闇クラブ
官能リレー小説 - スポーツ

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闇クラブ 3

冷静に観察をする。
握りもおかしい。力点、支点となる小指の力の入り方もなっていない。もし竹刀を持っていたら受けてもそのまま脳天をたたっきることができる。
私は腰を屈めた、ネコ科のようなしなやかな踏み込みができそうだ。
「それでいいんだよ。」
私は前方への警戒を怠らずに後ろを見た。そこには全国大会で対戦するはずの少女が立っていた。
黒いショートカットにリンとした瞳。そして印象的な白樫の木刀。
井関夏樹 別名 白樫の夏樹
 試合数日前、同級生に売春させられている少女を救うために、暴挙。
総数13名を病院送りにした伝説の女子。
「夏樹さん。わたし、私。」
「ないてんじゃあないわよ。みーちゃん。あいつはそんなに強くない。後輩を〆るよくある手だって。」
「あら、邪魔しないでくださる?勧誘の邪魔なんですけど。」
さっきの女が口をはさんだ。しかし、その表情には恐怖心のような引きつりが見える。
私の中にはすでに恐怖はなかった。後ろの多くの女子たちにもほのかな赤みが芽生えてきている。
「ターコ。剣道部だからって。剣道部に入らないといけないルールはないんだよ。この学校の部活は売春目的。
専属になる必要もねーし。いくつ掛け持ちしたっていいんだ。大方、服従した女子たちの上前を撥ねるのが目的だろうがそうは問屋が卸さねえ。」

古い。しゃべり方が古いよ。井関さん。
尊敬しはじめた私の心が一歩だけ引いた。
「だが、無理に部員になってほしいっていうんなら。私も入ってやんよ。で、とっとと私が勝って私が部長ってわけだ。」
さっきの女たちはそそくさと退散した
後ろから歓声が上がった。丹で私たちが勝ったのだ。
「井関さん。私たちを助けにきたの?」
「ちがうよ。」
あっけらかんと井関さんは答えた。
「私も売春しにきたんだよ。あの事件で、退学は免れたけど、このままだと進学もままならないしね。まあ、金でも稼ぎながら学校ライフでも楽しむつもりだよ。」
うん。井関さんかなりずれてる。
 
「おお寒。なあみーちゃん。入学式は明日だし。どーせリモートビデオだ。鞄、寮においたら、温泉行こうぜ。」
「ここ温泉があるの?」
「ああ。パンフに書いてあったぜ。もっともプライベート、混浴、盗撮の三つがあって、プライベート500円支払い、混浴1時間で給金1万円。盗撮だと給金2千から8千ぐらいかなあ。私さっそくもうけたいし、盗撮コースでいい?」
「盗撮ってみられるの?」
「ああ。いろいろとな。でも男性からちょっかいかけ来ないし。カメラの位置も表示されてる。盗撮じゃないよなあ。コレ。でも、見せ方によって値段変わるらしいから面白いぜ。給金カード忘れずにな。ただで見せるのもったいないよミーちゃんの体。」


「どうして私のことミーちゃんなの。」
「ああ。私試合表見たとき、(みがわ)と間違えてたんだ。それに近くの猫の表情によく似てたからな。」
「ひどくないですかそれ。」
「まあ。いいじゃん。どうせ源氏名とかいくつか作るんだからみーちゃんで。」

温泉場所は施設からそう遠くない場所にあった。
クラブ活動も情事にしてもすぐ使えるように配慮されている。
正面の作りはログハウスのような作りで、湯気とシャンプーの入り混じったにおいが漂っている。
まだ昼の少し前のため、客は少ないようだ。
施設のほうから女子部員の声が遠くこだましている。
優しそうなおばちゃんが愛想よく。声をかけてくれた。

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