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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 53

真奈の姓、桜木は結婚した夫の姓である。
結婚後は一度実家である涼風ファームを離れた真奈だったが、慎太郎が体調を崩すことが多くなった数年前からは北海道と東京を行き来する生活をしていた。

その時点で真奈は涼風ファームを継ぐ決意をしていたが、真奈の夫はそれには猛反対。夫婦関係に亀裂が入った。
直後に夫は長期の海外赴任。真奈は奈帆を連れて北海道に戻ったのだ。

そもそもこの結婚は樹里の父、健三が真奈に当てがったもので、真奈が恋愛して結婚した訳では無かった。
だが離婚して元の姓に戻さなかったのは、間違い無く慎太郎への反発だった。

父よりいい馬を作る・・・
そう気負って父の死後牧場を継いだが、現実は厳しかった。
結局、樹里に牧場ごと買い取って貰わないと馬産自体ができなかったのだ。

だから、若干樹里にもわだかまりがあった。
でも精一杯よい馬を作って見返してやろうと思っていた。
だが・・・
エリック達の登場で真奈はまたドン底に叩き落とされる。
レベルが違いすぎたのだ。

エリック達からは言われた。
『牧場の仕事は我々がやるから辞めていい』と・・・
突きつけられた現実。
敦子や裕美はそれでもやる気を見せていた。
行く所が無いのと母故の必死さでもあったが、真奈は最初それを言い切れなかった。
プライドを粉々に砕かれたからだ。

そんな決めれぬ夜に、馬房で自慰していた所をエリックに見られて襲われた。
そして犯されながら言われた。
『馬産なんて考えなくていいから俺のモノになれ』と。

そう言われ、暫く真奈はエリックの側に寄り添い、暇さえあれば抱かれると言う生活だった。
獣医でありながらも4兄弟の長兄として全ての作業をこなすエリック。
馬に対する技術や知識だけでなく情熱の凄さにも真奈は圧倒された。

そんなエリックは真奈にセックス以外の事は何も求めなかった。
それも俗に言う奴隷調教のようなプレイ中心だったが、真奈はそれを受け入れていく。
いつしか幸子も共に抱かれるようになり、2人してエリックの忠実な牝奴隷へと化して言った。

敦子や裕美、それに百合がそれぞれのパートナーに抱かれつつも共に仕事をするようになる中、真奈と幸子はエリックの牝奴隷でしかなかった。
エリックの性欲は4兄弟で一番強く、2人がかりでないと駄目なぐらいだった。
そしてセックス漬けの生活に幸せを感じる一方、エリックの性欲より強い馬への情熱に接してる内に、もう1つの欲求が湧き上がってきたのだった。

馬作りをしてみたいと・・・

エリックにそれをぶつけると、以外にも直ぐに許しが出た。

ただ、エリックを性的に満足させるのが前提だと言う。

そんな事でエリックに教わりながら真奈の仕事再開だったのだが・・・
エリックはドSでスパルタだったのだ。

エリックは日本語を随分覚えたのもあって意思疎通は何とかできる。
そんな片言混じりながらも丁寧に教えて真奈にやらせるのだが、できなければその場で即、尻を丸出しにされてスパンキング。
毎日真っ赤になるまで叩かれて、エリックは満足げ。
ただ言ってる事は全部正しかったりする。

そんなお仕置きの中でも一番辛いのが、散々弄り回された挙句に手足拘束されての放置。
その横で幸子が抱かれるのを見ながら、真奈は何度も悶え泣いた。
その癖に普段は4兄弟の中で最も優しい。
弟達がエリックの事を陰で『優しい悪魔』と呼んでいた意味が身に染みてよく分かったのだ。

だが、そんなスパルタ調教の結果・・・
真奈の知識や技術は飛躍的に上がった。
たった一か月程だが、過去の自分とは違うぐらいまで上がった感がある。
それでもまだエリックの足元にも及ばないが、失った自信が戻るのは感じていたのだ。

自分が思い描いていたものがすべてひっくり返されることも経験した。
自分が間違っていると思い知らされショックを受けることも少なくなかった。
それでも真奈は必死だった。
エリックに認められたくてだ。

「マナさん、兄貴は厳しすぎやしないかい」
「そう思うわ。でも、私にはちょうど良かったのかもしれませんわ」

放牧地の仔馬を見ながら、真奈はラルフとそう話していた。

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