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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 364

クロエが鞭を入れる。
クリミナルタイプからは、まだそんな力が残っていたのかと驚くぐらい力強いストライドで砂塵を撒き散らす。
並びかけたサンデーの加速が止まる。
必死で追うエイミー。
クレアも同じく必死に追う。
だが・・・
差は詰まらない。

それもその筈。
このハイペースにも関わらず、クリミナルタイプのスタミナには余剰がある。
その上クリミナルタイプとサンデーサイレンスのトップスピードが変わらぬなら、差は詰まる事は無い。
エイミーの油断が招いたのではない。
クロエとクリミナルタイプがサンデーとエイミーの上を行ったのだ。
そのまま差が詰まる事無くゴール。
クロエは握りしめた拳を天に突き上げたのだった。

歓喜の拳を突き上げた前を行く前を行くクロエを見るエイミー。
完敗だった。
悔しさと嬉しさ・・・
いやまだ悔しさの方が大きい。

それ故にクロエの元に向かわず、先にサンデーと戻るエイミー。
だが、サンデーの微妙な違和感に眉を寄せる。
それは彼女だからこそ感じた違和感だった。

レース間隔がタイトだったから疲労していたのかもしれない・・・
海外遠征もあったし、少し休ませてあげた方がいいかもとエイミーは感じた。

「姉さん達に言っておこうかしら」

そう呟くと、サンデーの方もそうしてくれとばかりに嘶いたのだ。



安田記念に出走するオグリキャップの手綱を若き天才が握る・・・
そんなニュースが舞い込んだのは5月の頭。
そこから悠はオグリキャップの調教にも乗っている。

「でも、分かんないんだよなぁ・・・」
「何が?」

澪を自分の上に跨らせながら、悠はそんな風に言う。
調教から帰ってきて、娘が寝てるのを確認してから澪と事に及んでいる悠。
無論、澪も喜んで乗っかってきている。

「オグリが何考えてるか分からない」

悠からの意外な答えに澪の腰が止まる。
澪からすれば、オグリキャップ程分かりやすい奴もいない。

「何が分からないの?」
「いや、普段からボーっとしてるし、調教もレースで見てた感じじゃないし・・・まぁ、能力は凄いのはあるけど、あれならクリークの方が怪物だよ」

悠がクリーク贔屓なのは分かっているし、それだけ思い入れもあるのも知っている。
だが、澪もオグリキャップに思い入れがある。

「オグリくんは食べる事しか考えてないよ」
「うぇ?・・・食べる事ぉ?」

澪の答えに意外そうに聞き返す悠。
ますます分からないって顔になっていた。

「調教も美味しいご飯の為にやってるからね」
「えーっ・・・じゃあ、レースのあの非常識な気迫は何なの?」
「レースだからじゃないかな?」

澪の答えに『分からないよ!』と下から突き上げると、澪は嬉しそうに喘ぎ腰を跳ね上げる。
感覚派の澪らしい答えだが、悠には理解できない。

「兎に角、普段のオグリくんは食べる事しか考えてないし、レースになったらその気になるから深く考えなくていいんじゃないの?」

悠よりお姉さんであるし先輩でもあるからこそのアドバイス。
そんな澪を見てむうと唸る悠が、澪の豊かな乳を掴むとジワリとミルクが湧き出てくる。

んっ、と小さな快感を覚えながらも子供のように自分の乳にむしゃぶりつこうとする悠に澪が優しく頭を撫でる。

「余計に気を使わなくてもオグリくんはレースに行けばきちんと走ってくれるよ」
「ホントかなぁ…」
「そこまで悩むくらいなら、私が早く現場復帰してオグリくんに跨らないといけないかな?」

そんな澪の言葉に悠は下からドンと突き上げる。

「んあっ?!」
「こっちに乗る方が好きだろ?」

一発突き上げると、そのまま腰をトントンと上下させる澪。
その澪の豊かな乳を悠が鷲掴みにすると、そこからミルクが吹き出してくる。

「うんっ、好きぃっ、好きなのおぉ!」
「ふふ、これじゃあ復帰するより孕むのが先だね」

歓喜の声を上げながら腰を跳ね上げる澪。
セックス解禁日からほぼ毎日致しているが、澪は拒否した事が無いし、むしろノリノリな方だ。
女は子供を産むと性欲が減衰しやすいと言うが、澪の場合は性欲が増していた。
そんな状況で避妊もしていないから、悠の言う通りその内孕むだろう。
それを澪も拒否する気は無い。

「ああっ、赤ちゃんっ、赤ちゃん、もっとぉ、産むのぉっ!」
「やれやれ・・・復帰は当分先だね」

やれやれと言いつつ嬉しそうな悠。
今の澪は彼にとって憧れの先輩騎手じゃなく、最愛の繁殖牝馬だ。

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