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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 333

樹里自身も亜紀と同じ年頃には同じ気分を抱いていただけに共感できる部分はある。
そして男に付け込まれるのはかつての自分を見ているような気もする…裕美を見て樹里も過去の自分を思い出してしまった。

亜紀は裕美とともにラルフの肉槌の虜となってしまったわけで、騎手過程の寮生活に突入したら一度覚えた男の味はしばらくお預けになってしまうのである。

「まあ、そもそも我々が世間からだいぶズレてるのは承知してもらわないと困るわけですが」
「え、ええ」

その裕美は今年38歳。
前の夫の間に娘が3人、ラルフとの間に子供は4人。
もう良い歳ではあるし、長女の由紀には2人の娘・・・
つまり孫までいる訳だ。
ただ彼女自身の性欲は衰える何処か増すばかり。
まだまだ子供も産みたい。

そして次女の亜紀は中学入学後からラルフに抱かれてきて、もうスッカリとセックスに馴染んでいる。
昨年は由紀と共に出産後から一年は子作り延期としていたが、もし妊娠していたら亜紀とラルフの行為が増えて競馬学校どころでは無かっただろう。

「馬に乗る才能はラルフも褒めていましたが・・・実は彼は亜紀に沢山子供を産ませたいみたいで・・・」
「・・・彼らは優秀過ぎる種馬ですものね」

ラルフは恐らく才能を認めて、亜紀に馬を御すテクと男に跨るスキルを仕込んだのだろう。
それは想像に難く無い。

「後は我慢できるかですね」
「はい、本人はやる気なのですが・・・何せ私の娘ですので」

母親ながら肉欲を我慢できるかは疑問符と言う裕美。
こればかりは樹里も苦笑して返すしかない。

裕美の娘で男を知った年齢が若いせいか、亜紀の乳や尻の発達は大人顔負けだ。
身体つきからしても肉欲を我慢できないように感じる。
それならば大人の玩具的なものを持たせておくべきだろうか・・・
ただ競馬学校で持ち物検査のようなものがあればアウト過ぎる。

(澪ちゃんに聞いてみようかしら・・・)

現在妊娠休養中の澪を思い出しながら樹里は考える。
彼女は競馬学校前身の馬事公苑出身だが雰囲気は分かるかもしれない。
そのついでに亜紀に厩舎を見せて雰囲気を感じさせるのもありだろう。
何か目標となるものを見た方が、そちらに意識が行って肉欲を少しでも振り払えれるかもしれない。
そんな事を考えながら樹里は亜紀を預かる事を了承したのだった。


そんな話し合いの合間、梓は牧場で同い年の娘達と遊んでいた。
一人は梶浦敦子の長女の珠美。
もう一人は倉崎百合の娘の紗理奈だ。
珠美は男の子みたいに活発、紗理奈は母親が知能障害で子供達は極端で、長女は知能障害の気があり、次女の紗理奈は頭が良い。
そんな風に兄弟の知能は両極端のようだった。

梓も活発なタイプで珠美とはすぐに打ち解けて仲良くなり、このように一緒に遊ぶことが牧場を訪れたときは当たり前のようになった。
妹の楓は対照的に物静かなタイプで今も居住スペースで読書中である。

「こっちだよ!」
「何があるの?」
「あんまり行き過ぎたらお馬さんに迷惑だよ…」

積極的すぎる珠美に紗理奈が注意する。
そんな3人組を1頭の馬が見守っていた。

その馬の名はパワフルレディ。
サクラスターオーと同じ藤沢牧場の生産馬だった。

競走馬としてデビューはせずに繁殖に入り6年程。
産まれてくる仔は脚が曲がっていたり腰が甘かったりと、全く走れない馬ばかりであった。
そんな繁殖牝馬として疑問符が付くパワフルレディに目を付けたのがエリック・・・
馬体も悪くはなく、エリックが血統的にも評価するマルゼンスキー産駒とあって、目をつけた馬だった。
サクラスターオーの縁で何度か藤沢牧場に訪れて更に気に入ったらしく、買い取りを打診。
藤沢牧場も縁もある事で了承し、昨年涼風ファームに来ていた。

そのパワフルレディの相手としてエリックが選んだのがトニービン。
身体が固くて柔軟性に欠けるが爆発力のあるトニービンならむしろパワフルレディの良さを引き出せるのではと考えての配合だった。
そしてパワフルレディはトニービンの仔を受胎。
母体も健康そのもので、春には出産予定であった。

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