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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 264

一目惚れと言う表現が合うぐらい、初めて見た時から乗りたかった馬で勝てたのだから万感の思いであった。

そんな悠は祝勝会が終わり・・・
満足げな表情でベッドに腰掛けていた。
その脚元では全裸の澪が悠の肉棒を愛おしげに舐めている。
こちらも悠にとっては『乗りこなしたい』牝馬だった。

と言うか、悠で初めて男を知った澪だが、もうすっかり悠にモノにされていた。
ほぼ毎日抱かれているし、拒絶も一切しない。
ただ、恋人同士かと言えば微妙だった。
悠からも付き合いたいと言う言葉は無いし、澪も口にはしていない。
セフレと言う関係に近いのだ。

そして悠の隣には全裸の寛子。
その寛子が悠に聞く。

「悠くん、何か欲しいご褒美はあるかしら?」
「うーん・・・しいて言えば澪さんに子供産ませたいですね」

寛子の乳を揉みながらサラリととんでもない事を言う悠。

「ちょっ?!・・・いきなり?!」
「あら、いいわね・・・子供の面倒は見て上げるから生んじゃえば?澪ちゃん」
「ああ、先生が見てくれるなら安心ですね」

寛子と悠で勝手に進む話。
そもそも、子供云々を前に悠と澪はお付き合いすらしていないのだ。

「順番が!順番が違うでしょ!」
「そうね、悠くん・・・澪ちゃんと結婚しちゃえば?」
「ええ、そうしちゃいますか」

寛子と悠のノリはどこまでも軽い。
澪が一人アワアワしているが、悠との子作りと言うワードで子宮が疼いてしまっているのだった。
その後、寛子とまとめて美味しく頂かれたのは言うまでも無かった。


そして菊花賞の翌週。
競馬ファンが待ちわびた対決の日がやってきた。
舞台は府中、天皇賞。
オグリキャップとタマモクロスの直接対決だ。

毎日王冠から東京で調整していたオグリキャップは抜群の出来栄え。
更に鞍上の澪も絶好調。
リーディング2位だが、1位の悠との差は殆ど無い。
勝利数こそ負けてはいるものの、勝率では澪の方が幾分か上を行っていた。
悠の方も好調を維持し、この2人が3位を大きく引き離していたのだった。

一方、タマモクロスはぶっつけ本番での天皇賞となる。

タマモクロスは小食で太りにくい体質だったため、小沢調教師は前哨戦を使わなくても体調は良くなると判断しての計画されたローテだった。
そんなタマモクロスも、早めに東京に入厩させ滞在していた時には余程東京の水があったのか小沢も見たことがないほど食欲旺盛だったという。
加えて直前の追い切りも抜群の出来という評価だった。

タマモクロスの主戦を務める南は10月上旬にレース中の落馬で負傷し、翌週の騎乗を取りやめていたが自ら九州の温泉地を巡って体調を整えるなどして1週間余りで復帰。この大舞台に臨んできた。

怪我はまだ癒えていないが、十分な休養で気合いは乗っている。
元々気持ちで乗るタイプの南だけに、むしろ良い結果となっていた。


そんな天皇賞のスタートは予想通りレジェンドテイオーの逃げから始まる。
前走の毎日王冠はシリウスシンボリに蹴られて出走回避からの波乱のレースだったが、今回は満を持してレースを作っていく。

そんなスタートすぐにスタンドからはどよめき。
なんとタマモクロスが2番手につけたのだ。

これには3番手につけたリトルウイング鞍上の河井が苦笑いする。
澪がオグリキャップに乗るとあって、仁藤が2強に割って入る為の秘策として名手河井に依頼。
河井もリトルウイングのポテンシャルを知るからこそ快諾したのだ。
その河井の戦術が2強より先に抜け出すと言うものだったが、まさかタマモクロスが前に来るとは予想外ではあった。
だが、ベテランだけにすぐに戦術を組み直していた。

澪の方は意外だったものの、やる事は変わらない。
むしろ直線勝負に徹せれる環境ができたと中団の位置でオグリキャップを走らせていく。

レジェンドテイオーが軽快に逃げて最初の1000m通過は59秒4。
平均より少し速いペース。
タマモクロスは少し離れた2番手を行き、その後ろをマークする形でリトルウイングが追走する。

3番手以降が多少入れ替わりする中オグリキャップと澪は大欅の向こう側を過ぎてもまだジッとして動かない。
ダイナアクトレスやボールドノースマンが背後をマークする中で、毎日王冠の時同様直線にかける競馬で挑んでいた。

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