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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 21

樹里が祐志を拒めない、忘れられない理由はこれにある。
この凶悪なまでのサイズと、底なしの精力と、自分の感じる部分をすべて知り尽くしていて、テクニックだって半端ない。

「ひいいいいいいいっ!?」
「おいおい、まだ挿れたばっかだぞ?もうイッたのか」

嘲笑うような祐志に樹里は悶え喘ぐしかできない。
心の中の想いを抑えながらも前を向いて歩んでいた全てを、たった一撃で打ち砕かれた。
そんな樹里の目から涙が溢れるが、それは悔しさだけではない。
むしろもっと悔しい事に歓喜に打ち震えての涙であると言った方がいいぐらいであった。

「会った瞬間から、欲しそうな顔してたからな・・・お前は」

樹里にその言葉は否定はできない。

「俺好みの服に俺好みの下着・・・どこまで媚びる気だ?」

容赦無い言葉責めだが、言われる通りだ。
これをどこかで期待してなかったとは絶対言えない。

「その上、まだ俺のモノでいたいのか、メス豚!」

祐志が樹里の乳首を捻り上げる。
そこにはピアス。
離婚騒動の時、泣いて縋った樹里に祐志が付けろと命じたものだった。
それを樹里はずっと取れずにいた。

「あなたのモノでいたいっ、ですっ!!」

それだけされても、何を言われても嫌いになれない。
悔しいがこの男の言いなりなのだ。

「なら、俺を楽しませてみな!」

そう言う祐志は更にピストンを激しくしたのだ。

樹里はそれに絶叫し絶頂を繰り返し、祐志の精液を膣内に受け止め続けた。
自分から腰を振れと言われても突き上げの衝撃でイき、さらに体位を変えてまたイく。
祐志によって開発され尽くした身体はもう後戻りできないくらいに出来上がっていた。

「また数ヶ月後か?その時には馬の方も体勢は整えているはずだ。お前なんかには負けんぞ」

祐志のその言葉を樹里は薄れゆく意識の中で聞いたのだった。


樹里が気がついた時、自分が抱きしめられている事に気付く。
それが祐志だと気付き、混濁していた意識が一瞬で覚め、これ以上にないぐらい赤面する。
そんな樹里を嘲笑うように祐志は見ていた。

「メス豚らしいイキっぷりを見せて貰ったぞ」
「・・・酷い人」

祐志の巨根が硬いまま樹里の膣内にまだあった。
それに樹里自身がどこか喜んでいた。

「佐原は馬好きだ・・・だが、娘はそうでない」

いきなりの祐志の語り。
佐原の娘と言うのは、今の祐志の妻だ。
綺麗で可憐に見えたが、離婚騒動で会った時は目の奥で勝ち誇っていた印象を樹里は持った。

「お前が活躍すると、アレが嫉妬する」

ニヤニヤ笑う祐志。
それで意味が分かってきた。

「あなたを巡って女同士で戦わせたい訳?!・・・嫌な人」
「お前にとっても嬉しいだろ?」

グンと突かれて思わず樹里から甘い声が出る。
つまり、祐志の馬主事業は佐原に趣味を楽しませつつ、その内情は祐志に惚れた女同士を戦わせる娯楽なのだ。
悪趣味極まりないが、それを拒めない自分がいる。

それに今の所、わざと負けろと言われた訳ではない。
祐志の性格上、実力でねじ伏せて屈服させたいタイプなのも影響してるのかもしれないが、一番は祐志に惚れた女同士を争わせたいのがあるのだろう。

「最終的には叩き潰してやるが・・・お前が弱いままだと面白みが無い」
「ああっ、本当にぃっ、悪趣味っ、なんだからっ!」

そう言いながら腰を振る祐志。
喘ぎ翻弄される樹里。

「とりあえず今年中に重賞を勝て・・・そしたら今度はもっと可愛がってやる」
「んいぃっ!あなたのっ為にぃっ、頑張ってるんじゃっ、ないからっ!!」

悪趣味な話を聞かされて腹を立てている樹里だったが、その声は弱々しい。
むしろご褒美があると知って喜んでしまっているぐらいだった。
その内面を自覚した悔しさと祐志に抱かれる悦びで、また樹里は涙するのだった。


祐志に抱かれた事で打ちのめされた樹里。
精神的にドン底だったが、それでも季節は過ぎていく。
そんな秋競馬の始まりの時期に涼風ファームから事務所や住居施設が完成したとの報告があった。

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