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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 175

エリックたちも樹里は孕ませられないことを理解しているから尚更なのだ。
幸い、楓と梓という後を任せられる愛娘はいるものの…

「あああああああっ!!!」

エリックの力強いストロークに幸子が絶頂する。
ぐったりベッドに突っ伏す幸子に代わってエリックの衰えぬマグナムに近寄り、お掃除フェラする樹里。

そんな風に夜は更けていくのだった。


弥生賞の次週はウィンドサッシュのフィリーズレビュー。
前走クイーンカップ出走組が多い中で見事に差し切り勝ち。
こちらはクラシックに向けて順調に進んでいた。

そして、高松宮記念。
ウィンドフォールが出走だが、澪がドバイ遠征の為に横平が騎乗。
奥原厩舎もラモーヌと共にドバイに主要なメンバーが行っている状況でのG1となっていた。

「何も心配はしていないさ」

そう言い残してドバイへ向かった奥原。
香港以来の出走だが、仕上がりは良い。
鞍上の横平はG1とあってかなり緊張しているが、ウィンドフォールの方は逆に落ち着き払っていた。

「まあ、馬に任せて回ってきな」

留守を任された奥原厩舎ナンバー2の宮沢が緊張する横平を笑い飛ばす。
元騎手である横平の父親をよく知る宮沢が見る所、父親よりも遥かにセンスは上だ。
後は経験を積めば良い騎手になるだろうと思っていた。

タカラスチール、コーリンオーといった往年の実力者とウィンドフォールを筆頭にリードトリプル、キングフローリックら4歳世代との争いという見方をされている。
香港での好走もあってウィンドフォールは1番人気に推されていた。

鞍上は緊張しているがウィンドフォールの方はいつも通り。パドック解説では馬の方が落ち着いているとまで言われるほどである。

「ノリ、お前ならきっとやれるさ」

そう言う宮沢に送り出された、横平とウィンドフォール。
抜群のスタートを切ってハナに立つ。
明確な逃げ馬がいないせいか、競りかける馬もおらずそのまま先頭をキープ。
2番手には良いスタートだったコーリンオー。
タカラスチールは中団やや後方と行った位置取りであった。

抜群のスタートは実は偶然の産物。
鞍上の横平はG1のプレッシャーで、スタート時には頭が真っ白になっていたのだ。
逆にそれ故に好スタートを切れたのかもしれない。
技術的には荒削りで未熟と言われる横平だが、時折見せる閃きが天才的だとも言われていた。
頭が真っ白になった事で何も考えなかったのが上手くいった要因かもしれないが、実の所はこの後の戦術など全く頭には無い。

ただ宮沢からは何度も馬を信じろと言われている。
かなり行く気のあるウィンドフォールのペースは早いように感じるが、馬を信じるなら抑える必要は無さそうだ。
そうと決めると決断の早いのも横平の持ち味だ。
この少し早いペースを維持しながらコーナーに入っていく。

後続が逃げるウィンドフォールに接近する。
リードトリプルが動き、その外からはコーリンオーとキングフローリック。
ウィンドフォールの背後からは人気薄のアイルビーゼア。
タカラスチールはまだ馬群の中。

直線で4頭ほどが横並びの追い比べになる。
それでもウィンドフォールには余力があった。

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