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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 127

そしてゲートに入るが、ゲートの中でもソワソワしている。
ゲートが少し苦手のようだが、こう言う馬は一定数いる。
澪が宥めるように鬣を撫でると少し落ち着くが、やはり落ち着かない様子だった。

そのせいか、スタートは少しタイミングが遅れる。
スタートで半馬身ぐらい遅れ、最後方のスタート。
澪もスタートの悪さは想定内だったので、この位置でのレースプランに頭を切り替えた。

降り坂のバックストレッチを勢い良く駆けていく馬群。
先頭から最後尾までさほど差は無い。
ただ先頭の数頭が新馬らしく掛かり気味だから、ペースは早めだった。

リトルウィングはペースが早いお陰か掛かる様子は無い。
シロノライデンだと身体とストライドが大きい為に最後方で少し馬群から離す方が良いが、この馬の場合は馬群に入りたがる癖がある。
落ち着いて走っているのも、隣に馬がいるからかもしれない。

4コーナーで少し内ラチに寄ってくる。
前で先行していた馬の1頭が脚をなくし後退してくる。
澪がそれを避けるようにリトルウィングを促す。
すると、馬群の中にぽっかりと空いたスペースができた。
ここだ、とばかりに手綱をグイと動かした。

それに反応して鋭い脚を発揮するリトルウィング。

直線に入ると同時にリトルウィングは身体をグッと沈み込ませて跳ねる。
ドンッと衝撃を受けたような加速。
ゴムマリのように弾む加速に澪も思わず身を震わした程だ。

直線の半ばで一気に交わし切る。
桁違いの加速を見せて先頭に立つリトルウィング。
このクラスではモノが違う・・・
これは必ず大きな所を取ると確信して澪の背中が泡立つような震えを覚えた。

だが・・・
先頭に立ったリトルウィングの力が抜ける。
何となくピンと来た。
好奇心旺盛で寂しがり屋の馬だと言う性格が災いし、馬が遊んでしまったのだ。
それで加速が緩んだが、絶対能力の違い。
そのままゴールしても2馬身の差はあった。
遊びながらでもこれだけの差・・・
思った以上に強い勝ち方だったのだ。


リトルウィングの鮮やかな勝利で終わり、開催後の夜に澪はシャロンと合流。
樹里が用意してくれた温泉宿に2人で入り、九州の幸に舌鼓を打つ。

「勝利に乾杯っ!」
「カンパーイ!」

互いにまだ21歳の女子。
ビールのグラスを合わせて上機嫌だった。

「にしても日本に来てたなんて―」
「今はオフの時期なのよ」

オールシーズン開催のある日本とは違ってシーズンオフがある欧州、香港ならではなのかもしれない。

騎手という職業は体重管理との戦いでもあるが澪もシャロンも太りやすいわけでもなく減量苦があるタイプではないから積もる話同様に箸も進む。

そして食事を終え、酒も相当進んだ2人は部屋に付いている露天風呂に入る。

「あー・・・日本のお風呂いいわぁ」
「そうよね・・・こんないいお風呂だと日本人でもそう思うもの」

部屋の外の大きな露天風呂に浸かりながらくつろぐ澪にシャロンが身体を寄せてくる。

「あの子の上で、ミオってイッてたわね」
「よくそこまで見ていたね」

ドバイの夜に2人で確かめ合った。
澪もシャロンもレース中に股間を潤ませている事を。
2人共、子宮で良い馬を感じるのは共通なのだ。

「あの子、しっかり私を犯したわ」
「うん、バッチリそう見えてたわ」

シャロンが澪に美乳を押し付けながら、澪の股間に指を這わす。
澪も熱い吐息を吐きながら、同じくシャロンの股間に指を這わした。

ドバイでシャロンがその話の流れで誘ってそんな関係になった2人。
香港でのチャンピオンズマイルの壮絶な叩き合いの後は2人で激しく求め合ったが、今日は共にしっとり行きたい気分だ。
互いに湯の心地よさを感じながら唇をゆっくりと重ね合った。

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