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駆ける馬
官能リレー小説 - スポーツ

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駆ける馬 12

寛子は嬉しそうにそんな風に言う。

パーソロンと言う種牡馬は名門牧場同士が共同購入した種牡馬で、最初は短距離が強い二流種牡馬と言う印象だった。
しかし、メジロアサマから始まり、サクラショウリと中長距離以上で活躍する馬が出ると評価がガラリと変わった。
長距離血統の牝馬と掛け合わせると、スピードとスタミナを兼ね備えた馬を多く送り出す、今や押しも押されぬ大種牡馬になっていた。

このスターライトブルーは、シンボリルドルフと同じく母の父はスピードシンボリであるが、母系の源流はスヰートに遡れ、メジロアサマの近縁となる。
牝馬じゃなかったのが惜しいと真奈が言っていたが、確かに血統だけ見たら母のスイートライトが死んだだけに惜しいものがあった。

涼風ファームの生産馬は先代の慎太郎がステイヤー指向が強かった為に仕上がりに時間がかかる馬が多かった。
シロノライデンまで遅れるケースも無い事は無いぐらいだった。
健三の所有馬の中からは重賞勝ちこそ出なかったものの、オープンや準オープンで長く活躍する馬も多かった印象だ。
このスターライトブルーはそれとは少し違う気は樹里もしていた。

仕上がりの早さ、豊富なスピード。
慎太郎や健三好みの馬とはタイプがだいぶ異なるかもしれないが、早くから活躍できる下地があるのは良いことだと樹里は感じていた。

シンボリルドルフは夏の新潟でデビューし、9月の中山で2勝目、さらに10月のサウジアラビアロイヤルカップと3連勝。
その後は朝日杯かホープフルステークスを使う予定もあったが、万全ではなかったこと、来年に向けて無理はさせない調教師の判断で年明け3月の弥生賞まで休養させた。
スターライトブルーもうまくいけばそのようなローテーションを描けるかもしれない、と樹里は考える。

「新しいオーナーさんが同年代の女性と知って、ワクワクしていたんです」
「私も、馬に携わる人に同性、同年代がいると嬉しくなります」
「私…いつか調教師になりたいと思って、この世界に入ったんです」
「わあ、素敵な夢ですね」

寛子のキラキラとした目に樹里も思わず微笑んでしまう。
聞いてみると彼女は去年まで違う厩舎に居たが、その調教師が引退するのを契機に、元々兄弟子にもあたる仁藤厩舎に入ってきたようだ。
仁藤調教師の方は『簡単に調教師なって貰うといいスタッフが減るから敵わん』なんて言っていたが、その目を見る限り期待してるからの冗談のようだ。
と言うか、寛子は厩務員でありながら仁藤の期待も大きく、いずれ調教師と期待されている一人だ。
樹里にとっては、そんな人間関係がよい未来を感じさせるようだった。


涼風ファームでは、当歳馬の離乳も終わり新たな種付けシーズンがやってきた。
そんなある日の夜に、母馬の馬房に幸子達が集合していた。
幸子に真奈、そしてスタッフの敦子、裕美、百合。
それだけでなく、奈帆と裕美の長女の由紀もいた。

「さて、いつものをやりましょうか」

幸子の言葉に全員が頷く。
皆ちょっと嬉しそうな雰囲気があった。
何を始めるのかと言うと・・・
実はオナニーである。
これを牝馬達に見せると、何故だか牝馬の発情が安定するのだ。

理由は分からないが、幸子が夫に構って貰えない寂しさで馬房でオナニーしていると、発情で不安定になってる牝馬達が穏やかになる現象があった。
初めは偶然かと思っていたが、やらなかった年は種付けの時に牝馬が不安定かつ受胎率も悪かったので、理由は分からないが続けていた経緯がある。
ただ馬しか興味の無い慎太郎はそんな事は全く知らず、幸子がいれば落ち着く程度に思って居たようだ。

最初は幸子だけがやっていた行為も、真奈が加わり、更にスタッフ達も加わっていった。
そうすると種付け馬で涼風ファームの牝馬は大人しく、スタリオンのスタッフも感心するまでになったのだ。
そして今回からは性教育も兼ねて、奈帆と由紀が加わる事になった。

「まあ、私達は性欲で失敗したから、2人にはそうならないようになって貰いたいわね」

裕美が娘達に苦笑しながら言う。
彼女はバツ2だし、敦子は若い時から男遊びの経験が多く、百合に至ってはヤラれまくっていた。
そして幸子も真奈も不倫していた。
だから発育の良い奈帆や由紀だって、いつ男を知ってもおかしくない。

「普段お世話してる子の前で、ちょっと恥ずかしいです…」

薄手のニット姿で身体を左右にくねらせる奈帆。
その身体はまだ小学生にもかかわらず、胸元には豊かなシルエットが覗いていた。

「大丈夫だよなっちゃん」
「ひゃんっ!ゆ、由紀ちゃん…っ、それはっ」
由紀が奈帆の背後から抱き着いた。

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