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水着部
官能リレー小説 - スポーツ

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水着部 5

「俺の時には本当に大変で、よく孕まなかったと思うよ……」
遠い目で隼人は店の外を歩く女子高生らを見て呟く。因みに彼がこの事件を知ったのは推薦で今の大学入学が決まった直後であって参考人として呼び出された事がある。
「はー君、ここに居たんだ」
「あ……」
大樹は後ろから声がしたので振り向くと大人びた少女がにっこり微笑んでいた。だがその背後には黒いオーラが見えた気がする。
「……近所に住む幼馴染だよ、ノーマルだよ」
「よかった、結構薔薇っ気がある子が多いからねぇ、あ、私は阿蘇 翡翠、はー君の彼女です」
大樹は薄ら笑いをするしかなかった。
「翡翠は中学も高校も別だったけど、合同合宿で知りあってな……」
「その頃からの付き合いなのよ、私の所は女子高だったけど他校との交流に関してはオープンだったの」
「へぇ……じゃああの事件も」

そこへ3、4歳くらいの女の子を連れた女性が、
「お待たせ」
「あのこの子って・・・まさか」
「ああ、実はよ夏合宿で妊娠させちゃって・・・」

夏合宿を1ヶ月後に控え、
「どうすれば良いのかな」
「どうしたの?大樹」

夏合宿の事について話すと叶は、
「確かに妊娠しちゃうって事はあるみたいだけど・・・少なくとも私が入部してからはそんな話は聞いてない」
「そんなの気休めにもならないよ。叶の事は好きだけど、まだ父親になる覚悟とかは・・・」
すると大樹を抱き締めて、
「分かっているわよ。私も何とか努力するけど、大樹も浮気とはしないでよ」
「ええ、お陰で中等部は貴方が通っている中学校に関しては交流を認めないってなっているけど……まあ無視しているかもね」
翡翠はハンバーガーを食べつつもずっと大樹を見ていた。すると大樹のケータイに着信音がかかる。
「叶先輩が合宿に必要なモノを買いだしするからって……あ、失礼します」
「「……」」
二人の表情は何故か同情された気がしたのである。


数時間後、大樹は固まっていた。叶に連れられた店はどう見ても中学生が来る所ではない“アダルト”な場所にあり水着の試着をされていた。その水着はビキニタイプだが仕立て上股間の膨らみが強調されるうえにシースル素材だ。
「にあうわぁ〜〜〜叶ちゃん、頂戴?」
「ダメよ、あげないわよ」
店長さんも水着部のOBらしく試着している場所は店のバックヤードらしい。大樹は上半身こそ学校の制服であるYシャツだが下半身は如何わしい水着で三月までランドセルを背負っていた子にこんな恰好をさせるのなら店内は避けるだろう。
「あ、あのう……」
店長は戸惑う大樹を余所に撮影を始めた。




「幼さやあどけなさが残っているのに、逞しさが感じられる。まさに新入生ならではの魅力」
店長が大樹に上半身裸になるように指示すると、
「ほっそりしているけど、その分水泳に必要な筋肉が圧縮されている感じ」

店から出ると、
「良かったら、私のも上げるわよ」
「先輩のもす、透けているじゃないですか」


ついに合宿の初日となり、
「急に女子の4分の1程が辞めたけど」
「やっぱりあれが原因かな」
情報通の男子部員が叶に問いかけると、
「私はちっとも呼び出されないから」

叶が複雑な表情を見せると、
「まあ、2年で合宿前に呼び出されないなら、もう呼び出される事は無いって事だな」
「叶だってなかなか可愛い部類に入っていると思うけど・・・」
「アイツらの女の見る目が無いって事よ。でも却ってその方が叶にとっては良かったかもね」

大樹がやって来ると、
「大樹、あの水着持ってきたわよね」
「も、もちろんですよ」

じゃれている叶を見て、
「早速、じゃれているじゃない」

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