先祖がえり 97
その時
「・・・あなた達、何をしているの?」
「「「「!!!!」」」」
食堂に現れたのは留美、加奈、美咲の3人。
その姿を見た4人は急いで口元を拭く。
「あ、あの・・・これは・・・その・・・」
代表して説明しようとする真由。他の3人は慌てていて、正常な会話も出来ない状況だ。
3人の中で留美はまあ話したら何とか分かってくれるだろう。しかし問題は加奈と美咲・・・特に加奈である。
彼女は普段こそ底なしの優しさを見せているが、一度怒らせると半端じゃなく恐ろしい。
そのことを知っている4人は慌てるばかり。
しかも運が悪いことに
「・・・何をしているの、と聞いているんですが?」
彼女達の前に来たのは加奈であった。
まさに絶対絶命。そんな中、真由は勇気を振り絞って
「あの・・・お、おっぱいを・・・大きくしたくて・・・それで・・・牛乳をたくさん飲んだら・・・大きくなると思って・・・」
震えながら説明をする。
その真由の言葉を聞いて
「・・・・・」
加奈の肩が震えだした。よく見ると留美や美咲の肩も震えている。
4人の心の中に「もうダメだ・・・」その言葉がよぎっていく。
しかし
「っぷ、あはははははは」
「ふふふふふ・・・まったくもう・・・」
「この人たちったら・・・ふふふふふふ」
留美、美咲、加奈の順で皆思い思いに笑いだした。
てっきり怒られると思っていた4人は何が起こったのか分からない様子で3人を見つめる。
「あ、あの〜・・・」
「あははははは・・・ああ、ごめんね。でも、あなた達、そんなにおっぱいを大きくしたいの?」
留美は出てきた涙を拭きながら4人に問う。
「は・・・はい・・・」
「そうなの・・・あははははは。でも、それ牛乳じゃないわよ?」
「えぇ?!」
驚いた様子の真由。後ろの3人もどういうことか分からないといった様子だ。
「ああ、正確に言えば『牛』乳ではないわ。つまり・・・それはおっぱい。私達の母乳よ?」
「「「「えぇえッ?!」」」」
あまりの驚きに静香でさえ声を出す。
「あなた達が飲んだのは・・・ああ、美咲ちゃんのね。どう?美咲ちゃんのは甘かったでしょ?それに、トロトロで・・・」
「え、ええ・・・確かに甘かったです・・・」
「ふふっ、ありがとう。」
美咲は頬笑みながら返事をする。
「私達のおっぱいはね、もちろんコタちゃんのためにあるんだけど、普通にコタちゃんにあげてるだけじゃあ余っちゃって・・・おっぱいがパンパンになっちゃうの。だからこうして定期的に搾ってるのよ。」
「そ、そうなんですか・・・」
「あ、ちなみにこの屋敷に牛乳は無いわ。おっぱいの方が美味しいし、いくらでもあるんだから。こ・こ・に♪」
そう言って自分の胸を撫でまわす留美。
「そうだわ。どうせなら私や加奈ちゃんのも飲んでみたら?」
「えっ?」
「ちょっと待って・・・ほら、これよ。まあ加奈ちゃんのは今とは若干味が違うでしょうけど・・・」
そう言って二本の瓶を取り出す留美。
「あの・・・味が違うというのは・・・」
「ん?んふふ・・・それは今に分かるわ。さあ、まずはこっちの・・・私のね。」
そう言って4人のコップにそれぞれ自分の母乳を注いでいく留美。
「さあどうぞ。召し上がれ?」
「「「「・・・いただきます。」」」」
4人は見合わせて一斉に飲み始めた。
そして
「・・・どうかしら?私のは喉越しが良くて飲みやすいって聞いてるんだけど・・・」
「・・・っぷはぁ。はい、喉にスーっと入っていく感じです。」
「これすごく飲みやすいです・・・」
「ホント・・・いくらでもいけそう・・・」
「・・・・・・美味しい」
それぞれの言葉で留美の母乳を褒める。
「ふふふっ、ありがとう。じゃあ次はこっち。加奈ちゃんのね。加奈ちゃんのは・・・ちょっとすごいわよ?」
もう一本の瓶に手をかけ、コップに注いでいく。
この時点ですでに4杯ほど飲むことになる4人だが、不思議とどんどん飲める気がする。
「「「「いただきます。」」」」
先ほどと同じように同時に飲み始める4人。
そして
「・・・! なにこれ・・・甘くてトロトロしてるのに・・・飲みやすい・・・」
「すごい・・・今まで飲んだものを合わせた感じ・・・」
「・・・美味しいわ・・・こんな美味しいの初めて・・・」
「・・・・・もっと欲しい」
加奈の母乳に驚きを示す4人。
「ふふふふっ♪ ありがとうございますね。」
加奈もニコニコと笑いながら返事をする。
その時
「ねぇ、あなた達・・・もっとおっぱい欲しくない?」
留美が4人に話しかける。それと同時に背後の加奈、美咲に目配せをする。
加奈と美咲は留美の意図することが分かったのか頷いた。
「い、頂けるのですか?!」
すっかり留美達の母乳に夢中になった4人。いくら血清を打っているとはいえ、その美味しさは病みつきになる。
「ええ。ちょっと待ってね。加奈ちゃん、美咲ちゃん。ボウルを取ってくれる?」
「はい。」
「かしこまりました。」
そう言うと加奈と美咲はボウルを取ってきて机の上に並べる。
ちなみに加奈の前にあるボウルが一番大きいものだ。