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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 111

加奈もまた、留美の後ろをついて行きながら思案していた。

(先程のご主人様のお顔・・・それに、あの留美様の反応・・・)

加奈にはどうも引っかかってならないようで、あれこれ考えている。

(・・・留美様、何かを怖がったお顔でした・・・でも、ご主人様のことを第一に思ってらっしゃる方がそんなこと・・・)

しかしいくら考えても答えは出てこない。

(・・・とにかく、ご主人様のお世話をしなければ・・・)

これ以上考えても無駄だと思った加奈は最優先事項を改めて思い出ていた。




「・・・さ、コタちゃん。お部屋に着いたわよ。」

部屋の中に入ると、留美は胸の中の狐太郎に話しかける。

しかし

「・・・・・・」

「・・・? コタちゃん?」

「・・・えっ?あ・・・」

何かを考えていたのか、狐太郎の返事が遅れた。

留美は首を傾げながら

「・・・どうしたの?考え事?」

少しでも力になろうと話を聞こうとする。

だが

「・・・ううん。何でもないよ。ありがとう、お姉ちゃん。」

狐太郎は首を振って否定し、留美を見上げて笑顔を浮かべる。

「そう・・・なら良いけど・・・」

その様子に一旦は納得したのか、これ以上留美は話を聞こうとはしなかった。

「・・・お姉ちゃん。来て。」

狐太郎は留美に地面に降ろしてもらい、ベットに向かって小走りに進む。

どうやら添い寝をして欲しいようだ。

「あらあら・・・コタちゃん、危ないわよ。」

その意図を理解したのか、留美は笑顔で狐太郎をたしなめる。



その時

「・・・うわぁっ!」

運悪く足を絡ませた狐太郎がその場でこける。

しかし問題はそれだけでは無かった。


「・・・ふやぁぁぁあああ!!」

加奈が狐太郎がこけるのに合わせて艶のある声を上げる。

どうやら狐太郎はこけるのに驚いたのかまだ使いこなせていない力をうっかり発動させてしまったらしい。

そのせいで加奈を多少の快感が襲った。

しかし

「・・・いやぁぁぁぁああああ!!」

留美の反応は違った。

確かに留美の身体も快感が襲った。

だが、その反応は明らかに拒否を示すものであった。



「・・・お姉ちゃん・・・」

狐太郎はこけた痛みよりも留美の反応を見て悲しそうな顔を浮かべる。

(あ・・・あのお顔・・・)

快感に耐えた加奈は息を荒げながら狐太郎の表情の変化を読み取っていた。


「・・・・え、あ、あははっ。何でもないわ。ちょっと驚いちゃって・・・」

留美は狐太郎が自分のことを心配そうに見つめているのに気がつき、笑ってごまかす。

「・・・そう・・・ごめんね、お姉ちゃん、加奈・・・」

「ううん。それよりコタちゃん、大丈夫?痛くない?」

「ご主人様・・・大丈夫ですか?」

狐太郎は申し訳なさそうに二人に謝ると、二人は気にしてないといった様子で狐太郎に近寄り大丈夫か聞いてくる。

「うん・・・大丈夫だよ。それより、一緒に寝よ?」

狐太郎は留美の顔をしばらく見つめると、二人に添い寝を提案する。

「えっ?まだお昼前よ?」

てっきり狐太郎の部屋でいろいろ話が出来ると思っていた留美は狐太郎の提案に少し驚く。

「・・・う〜ん・・・まだちょっと眠いんだ・・・」

狐太郎は少し悩んだそぶりを見せる。

「そう・・・ならお姉ちゃんも隣りで寝てあげるわね。」

狐太郎にこう言われてしまっては断れるはずも無く、留美は狐太郎と共にベットに入っていく。

「・・・加奈ちゃんは?」

いまだ立ったままの加奈に留美は話しかける。

「え・・・あ、はい。私も隣りに居させていただきます・・・」

考えを中断させた様子の加奈はいそいそとベットに入ってくる。

「・・・お姉ちゃん・・・加奈・・・」

狐太郎は二人に抱かれながら眠りについた。




(・・・私、どうしちゃったのかしら・・・)

留美は狐太郎の顔を見ながら今朝からの自分の様子を振り返る。

(・・・コタちゃんが怒ったり、腕を挙げたり・・・それだけで・・・)

留美の中でも自分の反応が腑に落ちないところがあるようだ。

(・・・それにさっきも・・・私、「怖い」って思ってた・・・)

そう頭は理解していても

(でも・・・どうして・・・そんなはずないのに・・・コタちゃんを怖がるだなんて・・・)

納得は出来ない。狐太郎の事を好きで好きでたまらない自分がその狐太郎のことを怖がるなどと・・・

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