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異国でハーレム
官能リレー小説 - ハーレム

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異国でハーレム 1

一人の少年がいた。名は外場 洋一(そとば よういち)、16歳。容姿も中身も平々凡々な高校生である。
「う…う〜ん…」
今、洋一は長い眠りから目覚めた所だ。
「ここ…どこなんだろう…?」
そこは暗い部屋だった。窓は無く、今が昼か夜かも判らない。洋一は記憶を探ってみた…。
いつもの朝、幼馴染の八島 薫(やしま かおる)と一緒に登校していたら、突然一台のワゴン車が目の前に停車し、中から黒いサングラスに黒いスーツを身にまとった、いかにも怪しげな人達が現れた。なぜか全員が若い外国人の女性のように見えたが記憶が定かではない。彼女達は何も言わずに襲いかかって来て、自分は何の抵抗も出来ないまま、あっと言う間に取り押さえられ、挙げ句の果てに何やら薬品を染み込ませたハンカチを口に当てられ、そこで意識が途切れた…。
「お目覚めですかヨウイチ様?」
洋一が一人で唸っていると、突然扉が開き数人の女性が部屋に入って来る。
「あ・・・はい・・・おはようございます・・・」
事態が全く飲みこめない洋一は、誘拐されたにも関わらず、バカ正直に返事をする。もっとも入って来た女性が、皆年齢は違えど全員が絶世の美女だったのも理由の一つだろう。
「それはようございました・・・ヨウイチさま、失礼ですが我が主が呼んでいらっしゃいますので、一緒に来ていただけますか?」
「え?・・・ええ、いいですよ」
(主人って誰だろう?・・・というか、よく考えたら僕、誘拐されたんじゃないか?)
部屋を出ると、壁も床も天井も鉄製で、片側に円形の窓が並んだ廊下があった。
「船?…いや、飛行船…!?」
窓の外を見ると青い空と海が広がっており、しかも海がかなり低い所にある。空中にいるのだ。
「ただの飛行船ではございません。我が国が誇る飛行戦艦『ドラゴン』でございます。全長500m、装備は機関砲、カノン砲、、対地・対空ミサイルを搭載…これ一隻で東京ぐらいなら火の海に出来ます」
「お…恐ろしいよ!てゆーかこの船は一体どこに向かってるの!?僕をどこに連れて行く気!?」
「不安なお気持ちはお察しいたします。それらに関しては全て我が主からお話がありますので…」
「…分かったよ。それならまずはその主って人の所に案内してくれ…」

洋一が案内された部屋には、一人の老人が座っていた。
「初めまして洋一殿。強引に我が下にご招待申し上げた事をまずは謝罪いたします」
そう言うと老人は洋一に向かい軽く頭を下げた。
「い・・・いえ・・・それで失礼ですが、貴方は誰なんですか?・・・僕に一体何の用なんです?」
洋一の質問に老人は一瞬押し黙ると、やがて重々しく口を開く。
「洋一殿、あなたはハーレミア王国の王位継承者としての資格を持っておられるのです!」
「はあ!?」
洋一には老人の言葉の意味が分からなかった。
「ハーレミア王国って一体どこですか?聞いた事ありませんけど…」
「知らないのも無理はありません。南洋に浮かぶ小さな小さな島国ですから…。日本との国交もほとんどございませんし…」
「そのハーレミア王国が実在するとして、どうして僕がその国の王位継承者なんですか?」
「それは洋一殿の曾祖父殿とのお約束なのでございます…」
老人の話はこうだ。
かつて太平洋戦争中、ハーレミア島に駐留していた日本陸軍の一部隊があった。その部隊の隊長は現地人に対して大変理解のある人物で、部下に対して現地人への略奪や暴行はもちろん現地人を馬鹿にした言動すらも固く禁じた。これに心を打たれた現地人の族長は島の人々に日本軍に協力するよう呼びかけ、両者の間は非常に良好な物だった。

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