続・花嫁サークル!! 33
途端、興奮醒めやらない陰茎が弾かれたように滑り抜け、続けて飛び出してきた快楽の証をまともに食らってしまう。
しかし顔を寄せていた四人は気にすることなく、陰毛を含めた後処理のために舌を這わせ始める。
千秋はこれ以上の逆流を防ぐべく膣口に力を入れ直し、彼の顔に唇を寄せるのだった。
「あ、おはよ。ゆっくんっ」
悠がリビングに入り、そのままダイニングへと足を運ぶと、先に朝食を摂っていたルナが彼に気付き笑顔を向けた。
「おはよう。今日はバイトか」
「うんっ。あ、何か作ろっか?」
「いや、たまには自分で作るよ」
「そう?」
ルナは椅子へ掛け直し、フォークを手に取った。
この日は土曜日。
大抵悠が恋人以外のことに時間を割く曜日で、それが所以で彼女たちの多くはバイトを入れる。
千秋の挿入目覚ましが可能だったのはそのためだ。
四人担当日の場合はほぼ奪い合いになってしまうため、仲良く唇や乳房を寄せ合うのが殆どである。
因みにルナのバイトは式場の司会・進行である。
週末に入るのが多いため、悠のこの週間スケジュール配置は有り難いのだった。
彼がルナを一目見てバイトがあるのが解ったのは彼女がスーツを着ていたからなのである。
「おはよう……ふあぁ〜……」
下りてきて早々、大きな口を開けているのは冬香である。
「だあぁ〜……腰振りすぎたかな……」
席に着くと机に突っ伏し、腰をさすっている。
「パン、食うか?」
「ありがとぉ〜……」
眠そうな声を聞き、彼はもう一枚食パンをトースターに入れた。
「あ、そうだ、ゆっくん」
椅子を引いた悠へルナ唐突に投げかける。
「明日、まどかも一緒でもいい?」
「え?」
冬香の頬をつんつんしてぶーぶー言われていた彼は、思わずその手を止めた。
「ルナがそれでいいなら俺はいいけど……?」
しかしそれは今までにないことだ。
毎週日曜日と言えば悠と一対一でたっぷり愛を深め合う日。
一ヶ月に四回日曜日があるとして、彼女たちには約四ヶ月に一回あるかないかの貴重な時間だ。
それを二人きりではなく、誰かを交えるなどというのは、嫌ではないだろうが、自ら進んでとは悠からしてもなかなか不思議なことなのである。
「勿体ないなぁ……」
冬香は身を起こし、軽く伸び上がる。
「そう? デートしないわけじゃないし、抱かれないわけでもないし、まどかがただ私たちを見てるってだけだけど?」
「見てるだけ?」
トーストが焼き上がり、彼は席を立った。
「そう、見てるだけ。まどかのことは私に任せて、ゆっくんは協力してくれる?」
「協力はいいけど、何に?」
バターを塗り、更にイチゴジャムを塗り広げていく悠。
「ふふっ、明日のお楽しみ。ゆっくんはいつも通りで……ね?」
「いつも通り……」
それは、肌を重ねる段階での話だ。
デートは誰の場合でも連れ回されるものの、抱く段階でその方法は細かく分岐し、彼は一人ひとりそれを押さえいるのである。
複数の時には出来ない、彼女たち一人ひとりが一番望んでいるプレイスタイルを、一人だけに時間をかけてじっくり施すのである。
四ヶ月に一回が逆に新鮮さを生み、マンネリどころか楽しみで仕方なくするという効果がある。
毎回同じような内容でも、大満足を得られるのである。
しかし……
「大丈夫なのか?」
悠は念を押した。
ルナの場合は少し事情が違うのである。
それに興味のない者が見れば、高揚感どころか嫌悪感を抱かせてしまうのだ。
「大丈夫」
ルナ綺麗になった皿を流し台に運び、洗い始めた。
入れ替わるように悠が席に着き、空の皿にトーストを移していく。
「いずれ、皆にも知ってもらいたい。私の性癖……」
「お尻?」
トーストにかじり付きながら冬香はルナの方を窺い、次に悠へ視線を向けた。
「挿れてみる? っていうか、入るかな……」
「挿れるためには鍛えてもらわないとな。尻尾を生やすだけじゃ奉仕には使えないぞ?」
「へぇ〜……何か奥が深いんだね……」
「はい」
ルナはコップを二つと、紙パックのオレンジジュースを悠の脇から差し出す。
「新しい世界を知りたいなら踏み出すのもいいと思うけど、今でも十分気持ちいいなら無理はしない方がいいと思うな」
ルナは椅子に掛けていたスーツの上着を取り、袖を通していく。
「私もしてみたいと思うけど、今はまだいいかな? マーキング……」
悠の前に顔を回り込ませ、彼女は唇を重ねた。
「でも、まどかはまだ自分を知ろうとしてるところだから……もっと色んなこと、経験させてあげた方がいいと思うな」
ルナは暫く悠の視線に視線を絡ませ、
「好き……」
と囁いた後、背筋を伸ばした。
「じゃあ、行ってきますっ」
髪の端を弾ませながら言ったルナは
「気を付けてな」
「いってらっしゃーい」
という声を聞き、玄関へ向かった。
「で?」
悠は冬香へ向き直る。
「腰振りすぎたって? あれくらいではへたらないだろ? 何処かで打ったのか?」
「ううん。里奈がさ、もうめちゃくちゃ激しいの……」
「お嬢様のせいかよっ。お前ら一体何やってんだ……」
里奈お嬢様の存在は彼も知っているようだ。
「だってさ……女の子に責められるって、悠にはない独特の雰囲気があるんだよ。しかも年下のコにイイように扱われるとか、変にクセになっちゃうんだよね……」
「まぁ、鑑賞してる俺としてもその独特の雰囲気ってのは解らなくもないけど……寧ろ、年下のロリッコに弄ばれる年上のお姉さんなんて何かエロいよな」
「あ、ダメッ。悠ぅぅ……腰が動いちゃうからそれ以上苛めないで……?」
冬香は軽く捩ってしまった腰をさすりながら訴えるのだった。
「おっはよー」
相変わらずの元気を振りまきながら現れたのは花音だ。
「あれ? 大人しい朝だね?」
彼女は目をぱちくりさせながら悠に近付き、言葉を交わした後の接吻にありついた。