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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 114

「ん、もうだめ! イク、いっちゃう……イクイクッ!!」
 耐えられなくなった紅音は身体をピンと伸ばし、暫く痙攣する。
「んっんぅうっ……ふぅ……ん!」
 上半身を捩じらせ、苦しそうに息を吸う。
「く、紅音……」
 達したことで膣が精液を求めて男根を搾り取ろうと強く蠢く。彼もまたそれに煽られ、我慢を決壊させる。
 びゅびゅびゅっと放たれる若い滾りはコンドームに余すことなく防がれる。
「ん、ん……くぅ……」
 ビクンビクンと彼女の中で跳ねる守の一部。それが全てかのように意識が快楽に染まり、暫くは自分の意思で動くことができず、一部の律動だけを続けた。
「ん……熱い……かも……」
 彼のが自分の中で跳ねるたびに、ゴムに阻まれる切ない射精に、紅音は充足感の中の、唯一の欠点を寂しがった。


 マイクロSDに記録されていたのは、体育館倉庫での幼馴染の秘め事。
 その様子を盗み見る男達の下卑た野次が多くなったところで画面は暗転する。
 動かぬことが二人が達したであろう証拠であり、疑うには、懐かしい声に聞き間違うこともできない。
 これは幼馴染の紅音と剣道の先輩、守の二人の行為を記録したものだ。
 リュウジュは小さな画面に映された内容に、喪失感を覚えた。けれど、もともと紅音は彼の物ではない。そう感じたのは、彼の傲慢さが故だろう。
「あ、あの、リュウジュさん?」
 先ほどから小さな道具を見つめ、微動だにしない彼を不思議がっていたアナシアは、彼の頬を伝う涙を見てようやく声をかけた。
「う、うぅ……うえぇぇぇん……」

 ――っていうか、元々お前ら付き合ってねーじゃん。フリーな女がフリーな男と付き合った。それだけのことじゃんか……。

 そんな純一の言葉は、身勝手で自分を省みない彼には響かない。

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