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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 2

リュウジュは思った。
(え…映画のロケ…!?)
そう考えるのが当然だろう。
しかしカメラが無い。
中世コスプレオタクの集団だろうか。
それにしては実にリアルだ…。
そんな事を考えているとリーダー格のヒゲ面の男が女に向かって言った。
「このクソアマぁ!大人しく俺達の言う事を聞きゃあ命だけは助けてやっても良いんだぜ!?」
負けじと女も言い返す。
「ケッ!誰がテメェらなんざ短小チンピラ野郎共相手に股開くかよ!?私が欲しかったら力ずくで犯してみな!」
(えぇ〜!!?に…日本語じゃない…!?)
それはリュウジュが今までに聞いた事も無いような言葉だった。
しかし、不思議な事に確かに意味は解るのだ。
「こ…このアマぁ!!!こっちが大人しくしてりゃあ調子に乗ってつけあがりやがってぇ!!!頭に来たぜ!!!テメェの手足切り落としてダルマにして犯してやらぁ!!!!」
リーダー格の男は怒りに身を震わせながらそう言うと、腰に差していた剣をスラリと抜いた。
それはなぜか日本刀だった。
この中世コス集団の中でその刀だけが妙に浮いていた。

(あ…本物だ!)
リュウジュは咄嗟に思った。
彼は別に刀剣の鑑定士ではない。
だが、なぜか彼には目の前の刀が刃止めの無い真剣である事が分かった。
理屈も何も無い。
直感で分かった。
その鈍く濁った光を放つ刀身には血の跡と思しき曇りが浮かんでおり、刃先も所々欠けていた。
資料館のガラスケースの中に展示されている鏡のように美しい刀とは全く違う。
それは確かに人を斬った刀…人の血を浴びた刀だった。

「死ねえぇー――っ!!!!」
男が刀を振りかざして女に斬りかかる。
「あ…危なぁいっ!!!!」
その瞬間、リュウジュは自分でも気付かぬ内に彼らの目の前に飛び出していた。
一瞬の油断が生じた男に思いっきり体当たりし、その刀を奪い取る。
自分でも信じられないような瞬発力と腕力だ。

それから先の事は彼自身、良く覚えていない。
ハッと気が付くと男共が「お…覚えてやがれぇ!!」と、月並みなセリフを吐きながら逃走する所だった。
「ありがとよ、坊や。助かったよ。あんた見かけによらず強いんだねぇ!」
リュウジュが何が起きたか分からず呆然としていると、ビキニ美女が話しかけて来た。
(はぁ…綺麗な女の人だなぁ…)
リュウジュは彼女の美貌と中学生男子の性欲をそそる肉感的な体に思わず見とれてしまった。
「お〜い、どうした?」
「は…はい!いえ、何でもありません…!!」
それがライアとの出会いだった。

聞く所によると彼女は、この辺りでは割と名の知れた女戦士だった。
すなわち、別にリュウジュが助けに入らなくても一人で男達を撃退するだけの実力はあったのだ。

とはいえライアはこのリュウジュという美少年の事が気に入ったようであった。
リュウジュが今夜の宿も無いどころか、一銭の金も持っていない事を知ったライアは、自分の宿に彼を連れ込み、宿の主人に無理を言って二人分の晩飯を用意させた。
だが、飯は用意出来てもベッドはそうはいかない。
その晩、二人は床を共にし、最初の場面に至るのであった…。

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