1対364は>?<?=? 42
生徒会長は武をお姫様抱っこをして保健室に向かう。羽生はそのあとを着いて一緒に入ってきた。
養護教諭(保健室の先生のこと)は武の服を緩めてベッドに寝かす。
「ぅあ?」
「おや、起きたのかい?」
寝ぼけたような声を上げる武に養護教諭が声をかける。
「ぁぁ、や、寝てなかったていうか…目を開けたまま寝てた感じが…。情けねえ。お姫様抱っこされた。」
ベッドの横で心配げに見ている二人をまともに見るのが辛く感じ、武は掛け布団を目の上まで引き上げた。
そんなしぐさに二人はドキマギするのであった。
「熱は微熱だね。風邪ってほどでもない。…ふむん。」
「先生。何か心当たりありそうな感じですが?」
生徒会長が養護教諭に問いかける。
「確証はないけどたぶん…。発情期だ」
保健室の空気が一瞬白くなった。そして三人が同じタイミングで「はぃ?」と言った。
「あ〜、細かい検査をしていないからなんとも言えないけど、時期的に生理に入る1〜2週間前だ。その頃になると女ってのは性欲が強くなるもんだ」
「って言うのは、紫藤君に生理があるってことですか!?」
「羽生!てめぇ何喰らいつてるんだ!」
武は上体を起こすと勢いよく枕を羽生に投げつけた。
「だから検査してみないとわからないって言ってるだろう。お前、授業ちゃんと聞いていない性質だろう?」
生徒会長も同じことを聞こうとしていたらしく自己嫌悪を押し殺していた。
「生理の1〜2週間前は性欲が強くなって生理中からその後はしばらく気が立ってたもんさ」
養護教諭は昔を懐かしむ遠い目をした。
このオバサンの過去って確か…。武がそこまで考えると其れを見越したように養護教諭は言葉を続けた。
「あいつは人の気が立ってるのに生理が終わったんだからって求めてくるもんだから日ごろの鬱憤こめて叩きのめしたりしたこともあったねぇ。そうそう、人が欲情してるのに『疲れてるんだ』なんて言った日には『人のこと夜這って手篭めにしたくせにオボコいこと抜かしてるな!』なんて言って今で言う逆レイプをしてやったもんだねえ」
三人は初老に差し掛かっている女性の性的身の上話に複雑な顔をして言葉を捜していた。
「まぁ、ここでも簡易検査はできるけど本格的に調べるなら病院に行った方がいいだろうね。どうする?今日は休んで病院にいくかい?」
養護教諭の言葉に武は難しい顔をした。
正直病院のお世話にはなりたくなかった。なぜなら新しい症状ゆえ、武はモルモットにされている感じがしていた。
実際、医師達は症状の改善より解明に躍起になっている節があった。
下手したら夜まで病院から出られなくなる。取り合えずの安心を得るためにも養護教諭に調べてもらうことにした。
「で、どうするんだ?」
「最近はオシッコをかけて排卵周期を調べるのがあるけど、今は卵子があるかどうかが目的だ。排卵誘発剤で卵子を強制的に排出させたのを膣から卵巣に針を貫通させて採取するが、今日は膣の中に経膣プローブという超音波(エコー)の機器を入れ卵巣に卵胞があるか確認するだけだ」
養護教諭の説明に俺の頭は着いていけないが「膣から卵巣に針を貫通」なんて物騒なことを言われて頭から血が引いていくのがわかる。
「だから今回は針は使わないと言ってるんだ」
そう言いながら保健室の隅においてあるカバーのかかった機材を引っ張ってきた。
カバーを外すとモニターの付いた台が現れた。
「で、これをお前のマ○コに差し込んでエコーで卵巣を見る。そこに卵胞がどうなってるのかを確認する。痛みはない」
養護教諭は機材の電源を入れながら中学の音楽の授業で使っていたアルトリコーダーより少し太いくらいの棒を示した。
「いや、それでも結構太い気が…」
「膣が嫌なら尻からでもできるぞ」
「マ○コでお願いします!」
はっとして振り返ると生徒会長と羽生はとっさに武から視線をそらして宙をさまよわせた。
「と、言う訳だ。純野郎は出て行け」
養護教諭は二人を保健室から追い出すと鍵をかけて自分とベッドの消毒をする。
武は覚悟を決めてズボンをパンツごと脱いでベッドに乗った。
ベッドのカーテンを閉めるとゴム手袋を着けると経膣プローブに医療用ローションを塗りつけて武の割れ目に当てた。
武は冷たい感触に構えていたけどブローブにヒーターが付いていて不快な冷たさはなく安心できる温かさだったので力が抜けた。
それを感じ取った養護教諭は無理のない速さで一番奥までブローブを進ませた。