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羽生は立ち上がろうとすると武に抑えられた。
「ししし紫藤君?」
「黙ってろ!」
武は羽生のベルトを外すとズボンを下ろした。
中には蒸れて臭い湧き上がる包茎ペニスがガチガチに勃起していた。
(ちくしょう…)
心の中でそうつぶやくと一気に口に咥えた。
(二回目だってのに慣れねぇ!おぇ!)
初めて羽生にフェラチオをしてやった後、またこうする時が来るだろうと空想で練習していたが、実際にすると緊張でまともに体は動かなかったがそれでも童貞な羽生はあっさりと武の口内に射精したのだった。
「ぷぇ!ぺっ!ぺっ!おげ…」
口の中に放出された刺激臭を放つ精液をパンの袋を詰め込んだ袋に吐き出す。
「牛乳残しておくんだった」
「し、紫藤君?」
「何も言うな。駄賃変わりだと思え。いいな?」
涙目で睨みつけられた羽生はコクコクと頷いた。
武は屋上の鍵を開けると二人は校内に戻っていった。
それからおよそ2週間後。
生徒会室の棚井妄想ノートには『期限を定めず休筆いたします。I shall return』と、休筆宣言が書かれていた。
棚井本人は今までの威風堂々とは打って変わって視線を気にするように隠れるように生活をしていた。
棚井は理由を決して語らず男子たちは様々な憶測を飛ばしていた。
「I will be backじゃなくて何故I shall return?ここに謎を解くカギがあるのか?」などと解読を試みる人もいた。
リンチなどの暴力的制裁を受けたのではと観察しても、体育で体操服に着替える時には傷らしいものは見られなく男子たちはさらに首をひねった。
「紫藤君。何かしたのかい?」
「主語の無い会話は嫌いです」
生徒会長が武の教室に尋ねに来た。
「あ〜、ん〜。ここしばらく紫藤君は何か様子がおかしかった。棚井君が休筆することになった理由もしくは原因を知っているのかな?」
会長は武にだけ聞こえるくらいの声で尋ねた。
「ん〜、皆との仲がこれ以上に険悪になる前に親睦を深めてもらおうとしましたが嫌われたくらいですかね」
「具体的に何をしたんだ?」
武はちらりと会長を見ると「秘密」と答えた。
「私には話してもらえるんでしょうね?」
突然後ろから肩をムンズと掴まれ武は10センチほど飛び上がった。
肩を掴んだ主は保健室の先生だった。武はそのままズルズルと保健室へと引き摺られて行った。
「で?武君はこの前尋ねたときは二週間ほど待ってくれって言ってたけどもういいんだよね?」
先生は湯呑に緑茶を注ぎながら武に尋ねた。
武は数枚の紙を先生に出した。それを見た先生は湯呑を持って窓を開けると中身を窓から捨て、大きなマグカップを取り出しインスタントコーヒーを淹れた。
「長くなりそうだからこっちがいいかしら?」
そして窓とカーテンを閉めて武に向かって座った。