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その後、その場にいた全員はあたり一帯の掃除を命じられた。生徒会一同は連帯責任として掃除に参加させられた。
「棚井がいる限り一つになることは難しいのでは?」
「紫藤君は棚井を腐ったミカンにすることを嫌がっている」
「なぜ棚井をかばう?」
「庇ってるのではない。それが紫藤君の良心であり、理性なのだよ」
「奴がいる限り男子は一丸となれんぞ!」
「やめたまえ!ここで生徒会室と同じ堂々巡りをするつもりか?」
「だが、一部の男子達の限界も近いのは事実だ。下手したら開き直って第二第三の棚井が出てもおかしくない状態だ」
「紫藤君に護衛をつけるか?」
「いや、彼には自衛に徹してもらおう。一応生徒会に防犯用品が届く情報を入手した」
「はっはっは。生徒会の情報ダダ漏れか?」
「OBの部費横領の追跡調査の情報とかは中々漏らしてくれんがな。そういうところは彼らは優秀だ」
「ふむ。それより紫藤君にはいつも通り過ごしてもらう。われらは何としても分裂したのを修復する手を探すぞ」
黒装束全員が黒い頭巾をかぶった頭をウムと深く頷かせた。
「で、私が用意した武君、スク水学ラン計画その他は…」
「むろん次回だ」
「とほほ」
それから毎日、棚井は妄想ノートを更新した。
内容はいずれも武を凌辱する男子生徒たちから棚井が助け出し、棚井と武がラブラブになる内容だ。
それには武は寒イボを立て、刺身のツマにされてる男子生徒たちは憤るが、生徒会としては凌辱的表現を控えるように指示しながら嫌々承認印を押していた。
武は棚井を討つべしと息巻く男子生徒達を押し留めているうちに孤立するようになってしまった。
そして今は養護教諭から貰った屋上の鍵で開けた屋上でで昼食の焼きソバパンを咀嚼しながらパック牛乳を吸い上げていた。
「もう、みんな爆発寸前だよ?」
屋上には武に呼び出された羽生が所在なさげに離れたところで座っていた。
武は羽生も暴発寸前な生徒の一人ではないかと心配して情報報告もかねて屋上に呼び出したのだが、とりあえずそんな心配はなかったようだ。
「だからってお前もムキになって下手に探りいれたりするなよ。お前絶対ボロ出すぞ」
口の中の物を呑み込むと武は釘を刺した。
「ところでよ」
武はパンの袋と空の牛乳パックを袋に押し込むと羽生ににじり寄った。
羽生は生唾を呑み込みながら距離を保とうとしたが、武の突っ込みのけりであっさりと尻もちをついた。
武は右足の上履きを脱ぐと尻もちを着いている羽生の股間を踏みつけた。
「この学校に「ウホ的やらないか?」な奴らを調べて欲しいんだ」
アウアウと呻く羽生は優しく踏みつけられる股間を勃起させながら「そんなぁ」と弱弱しく声を出す。
「じゃあ、このまま出しちまうか?」
そういうと武はゆっくりと上下に滑らせると羽生は泣きそうな声を出した。
「探します!探しますから擦らないで!ズボンの中で出ちゃうよ!」
「よし、じゃ、許してやるよ」
武は足を離すと上履きを履きなおした。