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力任せに掴まれ、ベッドに押し倒された。
何か言っているが歯のない口からは粘り気の強い雑音しか出てこない。
猛は反撃を考えるがまともに手足は動かずあしらわれる。
棚井が何か喋ろうとするたび口から血とよだれの混じったものがボタボタとあふれ出す。
猛は寝間着と下着を引き千切っていく。
そして圧し掛かるとチ○チ○を押し付けてきた。
「や…やめ…」
何とかそこまで声が出せたがそこまでだった。
資料室で受けた痛みが武の股間に戻ってきた。
何度も何度も腰を打ち付けて武の膣内を棚井のチ○チ○が抉り回す。
腰を振りながら顔を覗き込み、なにやら雑音を立てる棚井の口の奥に白い物が見えた。
ー叩き折りそびれた親知らずー
自然と武は渾身の一撃を棚井の頬に叩き込む。
スカっ!
ドスン!
武の拳は空を切り、勢いあまってベッドから転げ落ちた。
武の頭の中では何が起こったのか理解するのに10秒ほど時間がかかった。
破けていない寝間着に肌着。
汗まみれの体。
室内は電気は消えている。
「なんて夢見てんだ俺は…」
羽生の報告や保健室の先生の夜這いの話やあれやこれやが混じってこんな夢を見たのだろうが、このぐらいのこと、すぐに夢だと気づけない自分にあきれた。
武と共に転げ落ちた携帯にメール着信ランプ…羽生の追加情報のメールが届いていた。
棚井は入院中、女医や看護士に…どの程度かまでは不明だが…セクハラの類を働いていた事実が発覚。
(また脳内で恋愛フラグどうとか…自意識過剰な妄想抱いたんだろ?)
少なくとも彼の立場は更に危ういモノとなるだろう…そんな具合の話を羽生が登校中、小耳に挟んだという
(ん?羽生の奴?登校中ってか?)
『登校中』
この単語が豆粒のようになって頭の中を転がった。
「…。!?」
武は携帯電話の時計を見た。
朝礼が始まる時間だった。
「なんでぇ〜!?」
武は叫ぶや否や寝間着を投げ飛ばす勢いで制服に着替える。
足の裏で階段の角を滑り降りる勢いで一階に下りる。
「お母さん、何で起こしてくれなかったの!?」
武は冷蔵庫から豆乳と牛乳、野菜ジュースを取り出すと特大マグカップに注いでミックスドリンクを作った。