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「出来れば未熟の体でSEXするのはやめて欲しいけど、もしするときは必ずコンドームを使いなさい」
「それって教育者が言うことでしょうか?」
「教育者としては生徒全員に貞操帯を着けたいところよ。でもそれはできないし、やめろって言って聞かない子がいるから最低限度の決まりごとは徹底させるしかないのよね」
武は天井を見上げてそんなものかな?と考えた。
「資料用のコンドームはいくらでもあるから必要な時には勝手に持って言ってね。でも、箱ごとは駄目だからね」
フリーセ○クス基準の話を聞かされて、不思議と幾らか気持は落ち着いて来た武だがイマイチ棚井は許し切れない。
「ゴホンゴホン…独り言…。」
そこへ甘いも酸いも理解した大先生は、何やら半笑いで付け加えた。
「男所帯の職場やスポーツに刑務所…特に『アレ』な関係ご公認おフランスなんかじゃ『アレ』用で普通に配ってるってねぇ…。」
ぶっちゃけ悪魔の囁き、棚井を認知?するか『アレ』に襲わすかの二択であった。
武の性別に異変が起きたとは言え、男子校だけに『アレ』な人材には事欠かない環境だ。
武は、この世でインテリ婆さん程に怖い者は無いと思った。
「独り言の続き…さもなきゃ童貞坊やの皮むいて尺八の一つも吹いてやりゃ用心棒どころか、ヒットマンでもレ○プマンでも引き受けてくれ『た』モンさね。」
うわぁ…イナカのオンナって怖ぇえ…てゆーか『た』って付けて強調した辺り、実際何かしらのヤバそうな事情で試した前提の過去系じゃん。
「あー…聞き流して頂戴?独り言だからね?ふっひひ?」
良かったね旦那さん、ヨメが本気出さなくて?
こんな具合で経験豊富な老淑女、オンナ大先生の語る保健室の片隅、薬品棚の陰に積まれた『特殊な書物』が武の視界に入った。
偏った趣味のお子さんをお持ちなのか、先生の自前調達か知らないが、何やら『無法少女リリカルあにき』というアブノーマルな性癖を匂わせたタイトルの18禁同人誌、見なかった事にしよう。
「極道一直線に生きるも良し、魔性のオンナに生きるも良し、でしょ?」
良くねぇよ…とは怖くて言い返せない武は保健室を出た。
礼も挨拶もそこそこに済ませて避妊具を分けて頂いた上、廊下に出た武。
取り敢えず…如何にもドン臭い『はわぁ?』と怯えるショタ小僧を発見するなり武は早速、肉食系路線で『ハリケーンミキサァーッ!』を食らわせ手駒に出来ないかと捕獲してみた。
「あぅあぅあぅ…バッファローは草食ですぅ…?」
「黙れ。」
しかし手駒の確保…以前に再発する下半身の疼き、それは男のソレか女ソレか。