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BLUE☆EYES
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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BLUE☆EYES 1

― 序章 ――


『もうすぐ会えるね…』

誰も居ない、遊園地のメリーゴーランド。
突然明るくなったかと思うと僕の目の前には、1人の女の子がいた。
ゆっくりと微笑みながら僕を見ている。

すごく綺麗な女の子だ。ライトに照らされる美しく艶やかな髪。
白くて滑らかな肌。青い瞳は潤み、鼻筋の整った美しい顔。
ふっくらしたピンクの唇は表面が少し濡れていて、思わずドキっとする色気を持っている。
視線を下に移すと、ゆったりとしたニットのセーターからでもわかるくびれた腰。
ぷりっと柔らかそうなおしりからミニスカートを通して、ブーツのつま先まで伸びる長い脚。
そして何よりも目立つのは、ツンと上向いたボリューム感抜群の双丘。

僕は戸惑いながら、その綺麗な女の子に見惚れていた。

『クス…』

目の前の美女が笑っている。
恥ずかしくなった僕は、慌てて視線を逸らした。

『ふふ。恥ずかしがらなくていいのよ。すぐに会えるから……』

綺麗なソプラノ。うっとりと聞き惚れていると
美女がゆっくりとメリーゴーランドから降りていく。
―― うわぁ。なんて綺麗な女の子なんだ。

凛とした立ち姿に、僕は一瞬目眩がした。
すると、いつのまにか美女が僕の側まで近づいているではないか。
彼女は腰まである長い髪を後ろに流しながら、そっと耳元で囁いた。

『うふっ。ボクはね……』


チュンチュン………

日差しが部屋に差し込む朝。
僕はゆっくりと瞼を開けた。

「はぁ…またあの夢かよ」

上半身を起こした僕は、思わず項垂れた。毎晩夢で見るあの光景。
見るたびに、だんだんとはっきりしてくる。
最初は何かの前触れかと思ったけど今朝見たのは―

「めちゃくちゃ綺麗な女の子だったよなぁ」

あんな美人を今まで見たことがないよ。クラスにでも居たら学校中大騒ぎだろうな。
みんなからちやほやされて…テレビのアイドルなんて目じゃないよ。

「はぁ……」

思わず溜息が出る。高校生になって生まれてこのかた僕には、彼女が出来たためしがない。
背が低く、どちらかと言えば、あまりにも容姿的に恵まれていない僕。
それでも何度かクラスメイトの三条 美鈴さんに交際を申し込んだけど、全て断われてしまった。
フラれるたびに落ち込む毎日。

「あんな綺麗な娘が、僕の彼女ならなぁ」

つい夢の中に出た美少女の事を思ってしまう。そんな事が無理ってわかっているけど。
僕は落ち込んだまま、ベッドから下りた。

―― カチャ!

不意に部屋のドアが開く。入って来たのは、妹の凛(りん)だ。
学校指定の制服の上に、かわいい絵柄のエプロンを着たまま、何故か手には
フライパンを持っている。

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