ふたなり転生 変態JKと伝説の邪竜 17
服はこっちで一般的なファストファッションという感じではなく中世の北欧の様な物が一般的らしいけど、ザビーナさんにお願いしてセーラー服っぽい物を作ってもらった。
なんだかんだ、制服は好きだったし丈の短いスカートは気合いが入る。
こちらの世界ではミニスカートは一般的では無いからチラチラ見られるけど、正直おじさんにチラチラみられるよりはるかに増しなのであまり気にならない。
ナイア先生の授業の前に朝食の時間なので食堂に向かう。最初はフィメーラ様が客人として扱い食事も部屋持って来てくれていたんだけど、それもさみしいのでメイドのみんなと食事をするようにしてもらった。
そして朝食を終えるとライア先生の授業の時間。
準備も済ませてあるので先生を待っていたら急に扉が開く。
「はぁ、はぁ…ぽのか様、姫様が呼んでます。緊急事態なのでこちらへよろしくお願いします」
扉を開けたのはザビーナさん、息も荒く本当に緊急事態なのだろう。ザビーナさんは話しきると同時に私の手を引き走り始める。
「ちょ、ちょっと速すぎるよ」
「失礼します」
私がバランスを崩すと、ザビーナさんは私をお姫様抱っこして走り始める。
抱きかかえられたままたどり着いたのは謁見の間だった。
「ぽのか様!」
フィメーラ姫の前には一人の異形の女が立っていた。
女の肌は紫がかった色をしていて所々が鱗のようになっている。そして頭には2本の角、さらに尻尾が生えている。
「なんだ?邪魔するつもりかァ」
女は振り返り、私を威嚇する。
「フィメーラ様に危害を与えるつもりならそうなるわね」
正直、怖いけどここで退くわけには行かない。
「そうか、それじゃァテメェが今回の相手って事だな」
女はそう言いながらこっちに近づいてくる。
私も負けじと女の方へ歩いて行く。
「ぽ、ぽのか様…」
フィメーラ様が声をあげる。
「ふぅん、ぽのかって言うのか。最初はアタイの姿を見るとビビるヤツらばかりで退屈してが根性はあるみたいだな?」
「ご生憎様、私はあなたが誰なのかなんて知らないもん、怖くなんて無いわ」
ウソ、見ただけで種としての次元が違うのがわかる程のプレッシャーは感じてる。それでも逃げる訳には行かない。
「ほぉ?アタイを知らないと、そんなバカがまだこの世界にいるとは驚きだ!アタイはガルファ。六竜の1人、豪竜ガルファだ覚えておけ!」
豪竜ガルファ、この世界を混乱に貶めている邪竜族のトップ六竜の1人。豪竜の名が示す通り六竜の中でも一番の怪力の持ち主である。
力というのは単純でわかりやすい。ドラゴニア建国の騒動の中その怪力で山を崩し、その残骸で島を作ったというエピソードは世界に衝撃を与えた。
そんな規格外の生物の復活に人々は怯える事しかできないのが現状である。
「まァ、自己紹介をしにわざわざ来た訳じゃない。そこの姫様に用事があって遊びに来たんだ」