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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 90

黒馬運輸にも運べない荷物も出て来る……要は荷台形状により荷物を扱う際に国家資格を有するモノや人力では動かせない荷物である。
「……いつの間に来ていたんだよ」
研究班には時には把握してない試作品や荷物も来る事もあるのだが……恐らく昨日研究班の拠点から離れている時に訪れていたのだろう。
「確か……緋刀学戦記&三沢自動車のブースだったな」
つまり顔を出せと言う事か……まあ黒馬運輸は主に同人誌と言った商品の発送を担当するのでどれだけになるのかはまだ時間を要する。


「お〜来たな、社」
「親父、なに運んできた?」
「試作EV車両、まだ公道走行不可だから陸送になってな……」
社も納得した、三沢自動車は幾つか海外の自動車メーカーと提携しておりEVはベンチャーや異業種からの参入が目立つ。
無論自動車メーカーも昔から研究開発をしており、三沢自動車も例外ではない……だが問題は実用化に向けた公共でのテスト運用となると日本では行政の体質や民族性により難しく、海外の方が理解しているのが多い。黒馬運輸も環境保護と従業員の作業効率向上の両立でEV車両を検討している。一昔はバッテリーの数と重さで航続距離が短くとても商業的には向いてないがバッテリーを中心に技術革新の結果内燃機関車両並の速度と稼働時間を両立出来つつある。更に環境問題も行政が看過出来ないので漸く公道走行試験が出来るように規制や行政手続きが緩和されている。
これには地方での公共交通機関の維持にも関わって来る、即ちドライバー不足解決成否に左右する……雇用の面を心配する声もあるが暫くは安泰だろう。
「あれ?玲が二人?」
少し離れた場所であるがトレーラの荷台の上で撮影している光景を見た社がキョトンとする。
「片方は本家の命ちゃんだよ、どうも旧姓を芸名にしていたようだ」
「はい?」
「無理もないさ、彼女と出会ったのはまだ巨乳になる前の年齢だ」
仁の言葉に社は言葉を失うが分かったのは危険物が一つ増えたって言う事だ。
「後な、この前の大型商業施設内の連れ去り未遂の一件……全員実刑は免れないな」
玲が女性トイレ内で隠し撮りカメラを持っていた小学生を保護し、半グレ連中らと喧嘩した一件だ。
「やはりか」
「違法薬物に未成年者を監禁性的暴行が複数ケースしているのならな、日比谷先生も呆れる程にな……多分主犯格には矯正が待っているだろうよ」
社が学生時代に叩きのめした何人かはその後刑務所収監になったが……未だに再会してない。共にイキがっていた連中にも連絡すらしてないのだ。
「それと玲が通っている中学校から頼まれた事があってな……こいつを探している」
写真が添付している書類を渡す仁……。
「名前は峰沢 悟、中学三年……今は校内で起こした暴行事件により停学処分だ」
停学と言っても登校して別教室での指導になるが初日から登校せずに教員が自宅を訪れた際に家出が発覚……直ぐに暴走族OBが多い楠瀬運輸の面々に協力を取り付けた。しかし市内やその近郊に居ないと見て仁は運送業仲間に手配書を配っている。


恐らく停学処分を受けたその日に家出をしたのだろう……夜行バスの可能性があるが既に防犯カメラにはその日の映像記録はない事は確認した。一切足跡が辿れないと言う事は誰かが連れ出した、正弘にも頼み歓楽街を仕切る一人でもある然に尋ねてみるも心当たりがない、彼のスマホは位置情報発信は出来てない上に最後に発信情報があったのが東京と言う事は夜須さんから聞き出せた。
「最悪な事になっているじゃないか?スマホに応答すら無いって言うのは」
「……校長も覚悟はしている」
社は直ぐに人事に居る同期にどのようにして言うか迷う、アルバイトなら成りすましている可能性もあるのだ……。
「それにしても……今時のガキだ」
ツーブロックに一部金髪にし如何にも不良と言う表情だ。

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