PiPi's World 投稿小説

第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

の最初へ
 82
 84
の最後へ

第二次性徴変性症 84




午後の部は命も幾分笑顔を見せる様になるがやはり報道で知ったのか望遠での写真撮影が見られた……この様な形で注目されるのは少々かわいそうだ。
「ねえ、玲って同人誌とかは」
灯の言葉に玲は首を横に振ると彼女は言う。
「せっかくだし見に行かない?このままの姿で」
「……はい?」
「あんた百合沼に引き摺りこむき?」
香子はジト眼になる、命は一足先に会場を後にしたのは移籍に関する手続きがあるからだ。
「念のために橘も行かせるよ」
社員の一人が言う。



「色々とあるんですね」
「同人誌作家はアマチュアが多いけど時折商業誌編集者の眼に止まりスカウトされるからね……」
玲も同人誌を知らない訳ではないが灯が言うには二次作もあればオリジナルもある……最近では商業誌に掲載、アニメ化された作品もある。有名なサークルや作家になるとそれなりのスペースが与えられるし行列も出来る……。
「だから私の推しの作家は同人誌書店で予約しているから大丈夫だけど、作家やサークルによってはコピー本って会場限定のモノも出す所あるからやめられないのよ」
香子は苦笑する、本当にここは商売を学べる最良の場所でもある。
「18禁エリアもあるんだ」
パーテーションで仕切られた区域に係員がパスを見て確認している。これで未成年者をシャットアウトしていると言うが……。
「うん、あちらは18禁だから玲には早いかな……緋刀学戦記も18禁の二次作が可也あったからね」
当初は百合と薔薇にラブコメにレイプとあったが三巻が出て環の女性化でTSも手掛ける作家も参戦している。最近じゃ直樹があのまま女装癖になっていたらと言うIF設定を出した同人誌作家もいるぐらいだ……まあ当の原作者は元々は官能小説だったから気にもしてない。実際同人誌作品を見てスカウトした作家や絵師もいる。

玖崎先生の眼力と感性の凄さは業界でも一定の評価があるので多少の我儘は通るのだが……彼女も昨日の事件は精神的に応えた。なんせ変性症になる前に通っていた高校の同級生が起こした事件、早々と弁護士を通じてマスコミに取材を断ったのは正解だ。最も久太と雅の同級生らは早々とマスコミに口を割っているから部外者が容疑者の素性を知るのは十分だ。
「おっ、ガンスリングストライカーのブースか」
総一郎は言うこの作品は緋刀学戦記と同時期に老舗の出版社が売り出した主力作品である。重厚なミリタリーと政治描写がウケており読者層も厚い。
「お〜東瀬さんかぁ」
「南村先生……挨拶が」
「昨日の事は知っているよ、玖崎先生も迷惑していただろうよ」
無論南村 功は玖崎 柚の正体を知っているがここでは不審がられない様にしているのだ。東瀬 歩は玖崎先生の秘書と言うスタンスだ。
「おっ、環ちゃんが喰いように見ているね〜〜車両のイラスト集」
「伯父と父がトラックドライバーですから……これ買います」
南村 功はニコッとする。

彼も学生時代から同人誌作家でコミック市場の第一回目から出店しているサークル主催の一人だ……ひょんな事で商業作家になるもサークルは維持しているのは作家志望の後進らの為でこのイラスト集も同人誌、商業よりもハードルが低いのも利点だ。
「700円です……(あれ?)」
売り子である女性が玲をジッと見る、玲は気が付かずに会計を済ませると女性はメモ紙を見せた。
「(あっ……まさか)」
玖崎先生も南村先生も事情を察したのでブース内に。


「やっぱり神塚さんだったんですね!」
パーテーションで区切った場所で玲が言うと女性も頷く、彼女は兄の同級生で中学卒業と同時に家の都合で三沢市から転出していた。
「おどろいた〜〜〜正弘の弟君だったなんて、あ今は妹よね」
「はい」
セーラー服のスカートを捲るとガンホルダーが装着された太腿に出っ張りが無い股間を見せる。

SNSでこの小説を紹介

性転換/フタナリの他のリレー小説

こちらから小説を探す