PiPi's World 投稿小説

第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

の最初へ
 52
 54
の最後へ

第二次性徴変性症 54

「とにかく、族の連中がハメ外し過ぎている事は確かだ……トーマ」
「わかっているさ……一度年少に入るとそれだけで今後の事が狭くなるからなぁ」
トーマの知り合いの中には高校を中退した奴が数人いる、何れも少年院に世話になり更生しても中々上手くはいかずに生死不明になっている。


「ええっ!!」
リーナは顔馴染みの刑事から玲らに起きた一件を自宅で知らされていた。
「まっ、別件で動いていたから解決はした」
楊博士も兄も少々驚いたようだ、なんせ自動小銃まで見つかったとなれば永田町は静かに動くだろう。
「暴走族も新興だったから楠瀬の怖さを知らなかっただろう……うあぁ、楠瀬運輸の連中が真っ青になっているな、他のOB連中も……」
兄はご愁傷様って言う感じの表情になる。
「リーナ、何時の通りに接してやれ……その暴走族の連中の背後は工作員じゃない」
「えっ?」
「分家とは言え楠瀬財閥の一員だ、狙っている連中は多いからな。背後に居るのはそんな連中だ、楠瀬財閥は規模こそないが安定した資産を持っている……」
兄の言葉にリーナは戸惑いつつも頷く。つまり玲を強引にモノにする不穏な輩が工作員を利用している可能性もある。
「本庁もその線で動いてますが、何分圧力が掛けやすい面々ですので……」
刑事も呆れつつも思う。


翌日……玲と高士は昨日の事件に関して校長直々に聞き取りされたが正当防衛が成立しておりお咎め無し。
「こればかりは仕方ないですよ、校長、本校の卒業生も絡んでいるから」
「……」
何れも家庭内に問題を抱えて放り出した連中らしく昨夜のうちに色々と聞かれたらしい。校長は頭を抱えているのと対照的に教頭先生は笑顔だった。よい見せしめになったからだ。


数時間後、体育の授業である……男子生徒は柔道、女子生徒は創作ダンスのグループ学習になる。
「楠瀬さん、大丈夫?」
欅沢は不安げに言うのも無理はない、玲の表情は緊張でガチガチである。
見た事ない程に……リーナは気にする事も無くスマホにインストールしているダンスに使用する曲をイヤホンで聴いている。
「入院している間に振り付けの動画とか見ているから大丈夫よ」
「?」
更衣室に居た女子生徒全員キョトンとなり玲もそんな表情になる。



「基礎は大丈夫ね……表情は少々硬いけど慣れだから仕方ない」
体育館にて北瀬先生が言うが玲は勘が良い、まして空手で鍛えた体幹がマッチングしている。
リズムも悪くはない、リーナの時と似ている。
「ねっ……心配いらないでしょ、演武みたいなモノだから」
玲は言われると納得する、突きや蹴りや受け(防御)を複数組み合わせる種目の一つだ……園児から空手をしているから体が覚えている。
「なれる為にこの姿でグランド走ってみる?」
リーナの言葉に全員が首を横に振った、酷い罰ゲームだ。何より男子生徒が授業どころじゃない。
「じゃあ、課題曲と振り付けいってみようか」
北瀬先生は言うと玲は薄ら笑いをする、本当に柔道の方がまだマシだ……。



SNSでこの小説を紹介

性転換/フタナリの他のリレー小説

こちらから小説を探す