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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 51

「永見さん、この先にあるコンビニのトイレに押し込むから鍵をかけて!警察に通報、住所分かる?」
「え?楠瀬さんは」
走りながらも永見 悠里は驚く。確かにトイレは立てこもるには丁度良くコンビニなら通報される、無人営業対応店舗は防犯上警備システムは有人店舗よりも進んでおり異常事態になると映像を見た警備会社が判断で警察に通報される。無人営業対応店舗コンビニは時間帯によっては無人店舗になるシステム故に警備システムも格段になる。
「こいつらを黙らす……」
玲としては関係が無い悠里を巻き込む時点で拳を握る。
それが彼女の流儀だ。まだあまり知らない永見も分かる、止められない。
「わかったわ……」
二人はコンビニに入り永見はトイレに駆け込むと同時に玲は立ちふさがり追いかけて来た二人に向けて拳を突き出し一人が反応が遅れてカウンターを食らい、振り向きざまに蹴りを入れる。よろめく程度に玲は舌打ちする。
「ちっ!ズボンかよ」
「あっ、頑丈だ」
流石に暴走族をしている事はある、作業服姿だが乗って来たバイクを見ればわかる。
「表に出なぁ!!!くず!」
煽ると一人が店内にある消火器を持ち出し玲は表情が変わる。
「オキャクサン、ソレイケナイ!」
消火器を持った男の股間に背後から蹴り上げられると同時に怪しいイントネーションが聞こえた。
消火器を落として悶絶する男を尻目にコンビニの制服を着た男性は暴走族の男に向けて拳を繰り出した……ボクシングのシャブではなく連打する。
「ムエタイ……」
タイ式キックボクシングとも言われているが本場では国技であり相撲並みに人気がある。
「てめぇ!」
暴走族と思われる仲間がなだれ込むも玲は直ぐに前に出る。
「店員さん!」
「マイペンライ」
それはタイ語で気にしないと言う意味であり国民性を表している。完全にムエタイの構えになり暴走族も取り囲まれるも微笑む。玲は分かる……この人はデキる!!
留学生と思える彼は暴走族が持つ凶器にも怯まない、それどころか楽しんでいる。
「コレイジョウはイケナイ、ウチノボスコワイ」
「ああっん!!なにふかして……」
その言葉を発した暴走族の男は背後を見ると竹刀を片手に持った初老の男は否応無しにそいつに向けて竹刀を振り下ろし崩れ落ちる。
「ソン!こいつらを叩きのめせ!!!」
「ハイ!」
警察が高士と共に来た時には全員KOされていた。殆どソンのムエタイによるものである。


「じゃあ、正弘の弟か!!!!」
「はい、この前までは」
少々乱れた夏用ブラウスを直して言うとコンビニのオーナーである須郷 隆盛は笑う。
永見さんが通報した際に店名と住所があったので警察も直ぐに駆けつけられた。最も高士の方は少々ピンチであったが近所の商店街の店主数人が抑え込んだ。何れも若い頃はやんちゃをしていただけに手慣れたもんである。
「はぁ〜そりゃあ狙うわな」
「玲、無事か?」
ミニカーで駆けつけた玲の祖父である楠瀬 魁は暴走族を見て言う。
「お祖父さん、うん」
「後の事は任せておけ、隆盛迷惑をかけたな」
「大丈夫さ、自販機方式にしているから……ソンもよくやったな、ムエタイで名を馳せた事はあるな」
「コノテイドナラ、ワタシノコキョウノホウガカゲキネ」
「あの大丈夫なんですか?報復とか」
「コイツラは新たに起こしたチームですよ」
面倒な表情をした男性は忌々しい表情を浮かべる。確か楠瀬運輸の社員で魁と共に来た。
「溜まり場とかわかるのぉ」

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