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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 48

「あらあら、夫婦喧嘩はもう完璧ね」
日菜子は件の官能小説の事は把握済みであり微笑まし表情をする。



翌日、水泳の授業である……玲も競泳用水着に着替えるが下半身はスパッツの様になっているタイプだ。レオタードの様に太ももが協調されるタイプは徐々に使われなくなっている、やはり盗撮とか思春期の少女に配慮する様になっているのだろう。
「うぁ、胸が凄い」
「エロいわぁ」
隣のクラスの女子も声が漏れる。
こうなると妬みよりも好奇心が勝る様だ……。
「お〜聞きましる大きさだねぇ」
「っ、先生っ!!!」
色黒でショートヘヤの女性教師である北瀬 ユカの担当は保健体育である。学生時代は競泳の県代表になり国代表選抜にもなったのだが本人は教師の道を選択したのである。
「楠瀬、基準タイム採り直すからな」
「はい」
「まあ、他県に居る同期とか知り合いに聞いてみたけど殆どタイム採り直しているからなぁ……」
無論彼女も変性症の子を受け持つは初めてなので大学時代に知り合った面々に聞いていたのである。
「この分だと檜屋さんが大変ね……若いうちから叔母になりかねないわね」
「……」
玲も兄と篝が男女の仲と言う位は知っているし彼女も二人の事は知っている。


「やはり、落ちているわねぇ」
「はい」
水泳の授業は中学になると自主練に近い……泳げない子はそれなりに苦痛であるが北瀬先生はそのような生徒の扱い方は知っているので問題はない。今年の一年生には居ないので気楽である。
中学生で泳げない子は大抵“小学生時代に指導者が下手だった”とか“病弱”とかがあるが三沢自動車本社工場がある関係上海外出身の児童や生徒も受け入れる事もあり水泳をしたことが無いパターンもある。これに遭遇すると苦労もあるが達成した時には喜びもある。
「(……水泳の授業にも出てくれるだけでありがたいわね)」
玲を見てそう思う。引籠りで変性症が出ると研究者にとっては天を仰ぎたくなると言うのは知り合いから聞いた事もある。
「にしても……女性化してコレは水泳部が欲しくなるわね、胸引き締めたらイケるわ」
アラサーであるユカが言う程玲は逸材なのだ。
「でも、空手の方がいいのかな?」
「はい」
正弘や篝の中学生時代を知っているユカは二人に空手部を創設しなかった理由は単に学校に負担をかけたくないと言う事だ、門下生に教員が居るので自然と苦労話が聞こえる環境なんだろう。加えて中学校でも部活強要は避けているのは"初心者と経験者との衝突が不祥事に繋がる可能性”があるからだ。自殺でも起きれば廃部に教員の進退問題にもなりかねない……だからこの中学校でも部活参加義務は廃止にしている。部活に参加できる経済的余裕が無い生徒も珍しくないのだ。
「さてと……ジャンジャン泳いでね」
「はい」
美少年だった時の笑顔と変わらない玲を見てユカはニッコリする。

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