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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 42

しかもミニスカにスパッツと言うから年頃の少女によっては嫌がるかもしれないが……玲が着る事は問題はない、ただブーツは勝手が違うらしくぎくしゃくする。
「女の子になって間もないね……本当に」
男性レイヤーが居なくってよかったと思うのは緋刀学戦記のメインヒロインの一人である土御門 奏の服装を着たレイヤーである御神 渚は慌てて見えない様にかぶさる。彼女自身も巫女服を大胆にアレンジした衣装だがパンチラはない。
「結構大きいね」
「うん、建機とかプラントとか載せるし……これだったら戦車も載せられるかな?」
玲が振り向くとバランスを崩し奏の方に前のめりで倒れてくるが高校生でもある奏なら難なく受け止めるも玲の顔が胸に来た。
「うぁ、四巻の抱き合うシーンにそっくり」
メインヒロインの御堂川 アリサの衣装を着た鈴木 紗友里はスマホを持ってない事に舌打ちすするのに精いっぱいだった。

「!!!」
「大丈夫よ、私も初めてブーツで歩いた時によろけたから……そのままね」
カメラマンは遠慮無しにシャッターを押す。モデルになって間も無いと聞いた時には天を仰いだが玲を見た途端に股間のモノが蠢く、下着姿を撮影出来るのなら悔いは無いと言い出す同業者すら出てくるだろう。焦った表情は鐶 菜緒そのものだ。
「(紗理奈をあんな表情なんて久しぶりね)」
奏は全裸で交わる仲である紗理奈があんな形相になるとは……まあ変性症の子なんて学生時代に縁が無かった訳でレイヤーとして活動して緋刀学戦記の原作者と知り合った際に聞いた時には驚いた事を覚えている。

その後は撮影も順調に進むと担当編集者が合流する。どうしても顔がはっきりとした写真が必要になり玲はトスカさんが用意していた競技用サングラスを装着する。度数無しのタイプだ。制服と相まって映える。
「よく見つかりましたね」
「だが代理だ、そう簡単に東京に呼べないからな……」
ショウサンは担当編集者に言う。本来のモデルがドタキャンをかました事に怒り心頭なのだ。

「わかってますよ、こっちも事務所に掛け合ってみますが……」
「最悪の場合は楠瀬 玲を起用するか……彼女な変性症の子だ、モデル業界じゃ排除の嵐だったからなぁ」
もう一昔の話だ、やむを得ずに変性症により女性になった人はモデルとして活動していたが偏見に差別、時にはベットの上の営業すら強要された。この事が暴露され件の国連決議もあってか名門モデル事務所が倒産する事態に発展……業界を去っていた被害者も含めた方々までに補償している。


撮影も終わり玲は本来の制服に着替えている、紗理奈や奏も一緒に……。
「まだ中学一年……」
「はい」
二人は成人しているので玲の年齢を聞いてびっくりしている。
着替えの際に下着姿を見ても女子、偶には陰核肥大症と呼ばれる第二次性徴異常症候群の一つになっている子は盛り上がっているが今や性教育に力を入れているので差別は起きない。
「この分だと様々なイベントに呼ばれるわね」
「当分はここに衣類や小道具持ち込んでの撮影よ……本来の子は?」
「彼女、この手のラノベ作品毛嫌いしてましたからね」
部屋にいた玖崎は笑う、まあ元々18禁向きを無理やり手直しして出して続巻は出ないと思っていた。何よりも当時の人気作家が不調に襲われており発刊枠が余っていた……そんな時は持ち込みで見込みがある新人の為に使うのだ、それを知っていた玖崎は断っていたが官能小説レーベル編集長の口添えもあって書籍化の運びになった訳だ。まっ毛嫌いする方も居るし評価も分かれる、最も玖崎の言葉を借りたら"国語系の成績悪いかランクF卒の感想”として理解している。碌でも無い連中だ。作者のミステリアス性も手伝ってかここまで人気が出ると終わらせるタイミングもつかめない。

「(”鐶 菜緒”は二人用意出来ると助かるな)」
玖崎はニッとする。三人は着替え終わりお開きとなった。



「なあ、本当にあのこに任せるのか?東瀬 歩」
東京に戻る車内にて運転するくたろうは呆れ、はりゆきに至っては個人的に撮影した菜緒の写真をズッとみている。
「そうだよ、本人の前で言わなかったけど」
玖崎 柚の本名で呼ぶくたろうの言葉に玖崎は頷く。はりゆきも柚の本名を知っているのは高校の同級生であったからだ……転校した後でも連絡先は知っていたのである、くたろうもはりゆきも学生時代からイラストや漫画を描いてはいるがそこそこ有名な程度。天才児であった東瀬 歩とは縁が無いと思っていたがお気に入りの小説が同じだった事もあり親友に……しかし一年生の秋頃から歩に対する虐めが露骨になり冬には不登校に陥り、高校二年生の春先に発症したのである。

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