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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 33

「で、首尾よく送り届ける訳ね……楊博士は?」
「その施設に搬入する機材の受け入れで徹夜、今頃あちらのソファーで寝ているよ」
「「……」」
「ほれのったのった!!」
三沢自動車が海外で生産/販売しているSUVに乗り込む二人……トスカさんが使用しているモノだ。隆介も昨日の顛末を聞いていた。
「久しぶりに母校も覗きたいしな」



「何時もリーナが面倒をかけてます」
「ははっ、まだまだ大人しいもんだよ……お前や正弘と比べるとな」
熊谷先生が校門前で隆介と久しぶりに会話を交わしている。
「昨日の事は報告を受けている、逮捕者の中にウチの卒業生が居てな……」
この分だと色々と聞かれたか生徒指導の資料も提供……事は重大過ぎるがまだマスコミには嗅ぎ付けてない……仮に嗅ぎ付けたとしても報道が過熱しない様にするだろう。そうした方がまだいいのだ。玲に告げたのは一応関係者と言う事と何れは耳にするだろう。
「素行不良のまま卒業させたからな……はぁ。楠瀬、校長先生が待っているから……教頭から少々小言言われるが」
「仕方ないです、二人とも知ってますからねぇ。父の怖さ」
隆介も篝も容易に想像がつく。
特に頭が固い教頭とは兄に関しては可也咎められたらしく、忍耐強い父がプッツンして立ち会った高士の父親が制止させた事もある。最もその時のやり取りは録音されており県の教育委員会も会話の内容を聞いた途端に事を大きくすればどんな事態になるか理解した。教頭には後日訓戒処分になったが舶来品の眼鏡を壊されたとしても自信が吐いた暴言はバレると首が飛ぶ品物と言うのは分かっていた。


「……今回は運よく最悪の事態にはならなかったけど、気をつけなさい」
「はい」
「校長先生、事は……」
「お気持ちもわかりますよ、教頭先生……だけど楠瀬さんの行動は褒められる部分もあるのですから」
納得しない教頭先生の表情はキツい、だがあの時の様にまた暴言を吐けば今度はただの解雇で済まされない。
「失礼しました」
「楠瀬さん、女性になってもちゃんと登校してくれた」
温和な性格の校長先生はニコっと微笑んだ。
それが玲にとっては救いになる……。
「あの一件も楠瀬さんが居なかったら私も教頭先生もここに居なかったでしょうね……」
机に置かれたファイルに目を落とすと彼女は思う。



「本日から楠瀬は女子生徒して復学することになる、以上HR終わり」
夏季ブレザー制服に身を包んだ玲を見たクラスメイトのみんなは胸に視線が行く。確かにリーナや委員長とか数人の画像で知ってはいたが……美人なのだ。
しかもこの背丈で爆乳と来れば……思春期に差し掛かった男子生徒の股間が隆起するのも必須だ。
「あっ、そうだ……楠瀬は強さは変わってないぞ、変な事すると歯の一つは飛ぶと思えよ」
熊谷先生の言葉に男子生徒はギクッとする、玲がGW明けに起きた三年生の素行不良グループら全員をKOさせた事件は詳細も知っている生徒も多い。担任の言葉が効いたのか二の足を踏む男子生徒ら、リーナの表情を見た高士は薄ら笑いをするしかない……。
「で……楊さん、楠瀬さん爆乳に関しては?」
「お父さんも兄もこれに関しては解析を始めたばかりと思うし……この為に日本に活動拠点移したかも、仮に解析して遺伝子操作が出来るとしても正常に発現して健康で過ごせる技術があるかどうかは知らないけどね」
「ナノマシンは?」
「あれは治験レベルだけど中々許可が下りないわよ……倫理問題もあるしね」
医療用ナノマシンによる治療は欧米ではバカ高い治療費があるが効果がある、逆に日本は慎重な姿勢を崩してなく倫理問題で二の足を踏んでいる状態だ、だが重度の身体障害者本人やその家族の負担軽減や国家の医療保険関連で悲鳴を挙げているのも事実である。

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