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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 26

「物騒なモノを持っているなぁ……最近の悪ガキは」
ポロシャツにスラックスと言うラフな格好をした男性は玲を抱える、先ほどの少女はその男性の背後に居る。
「さて先程のやり取りから察して補導で済むかな?既にスマホを通話状態にしている」
若者達は直ぐ傍にあったワンボックスカーから出てきた仲間数人に抱えられ車内になだれ込み急発進する。男は舌打ちして叫ぶ。
「礼、渚!!!追え!」
バイクのエンジンサウンドが鳴る。
「兄様お任せを」
「行くよレーちゃん」
その後正弘と篝、守がなじみの警備員と共に立体駐車場に来た。


「跡は残りませんよ」
その場に居合わせた非番の外科医が言う。テザー銃の先端が玲の背中に当たったが不完全だったようだ。警察も駆けつけ制服警官と捜査課の刑事もいる。
「玲……無茶するなぁ」
「でもこのままだとあの子も……」
刑事も玲のことは知っているので呆れた表情になる。
変性症になった事は日比谷道場の門下生になっている同僚から聞いてはいた。ただしこんな美少女で爆乳なら不埒な若者も襲ってくるだろう。
「夜須さん、彼女と姉の保護はします」
少年課の女性刑事は先程の少女から一通りの話を聞いた。
「緊急逮捕もやむを得ないな……正弘と篝が殴り込みする前にしないと」
守が必死になって二人を宥めているがあれは絶食させたライオンを調教させるようなもんだ。夜須刑事はため息交じりに言う。
「ケイン、少年課のお手伝いな」
「OK、ボス」
玲は先程助けてもらった男性により頭を下げた。
「ありがとうございます」
「大丈夫のようだね、さてと日比谷道場の道は」
「大丈夫です!自宅の隣ですから!!!」
玲の声で彼はキョトンとした。
一時間後、日比谷道場の主である虎次郎は男性を見て笑みを浮かべる。真奈美らも同席しており来客用の座布団に女の子座りをしている。玲は胴着に着替えており虎次郎の直ぐ傍に正座をしていた。
「丈太郎のせがれが来るとは……」
「はい、三沢自動車本社工場勤務になりましたので……できればこちらで稽古をしたいと思います」
「うむ、大方看板でも取ってこいでも言われたのだろうよ」
「はい」
「あの、師範代」
「彼の名は橘 総一郎……空手の世界じゃあ警察や軍からも一目置かれている腕前じゃな」
なるほどテザー銃男が吹っ飛ぶわけだ。深々と頭を下げる総一郎に玲はドキっとする。
「総一郎、彼女は楠瀬 玲……まあこの前までは少年でな」
「礼と同じか……あっ、妹らはちと警察に協力している最中でして……ちゃんと喋る程度にしてもらえるかどうか」
玲は理解した、兄や篝と同じ人種だ。
「押忍!!!!!玲が襲われたって師範代!!」
サラリーマン組の門下生数人が血相を変えて入ってくる。


恐らく警察に属する門下生から聞いたのだろう。
「無事じゃ、リーナには話したのか?」
「いえ、あっ」
一人がはっとしてLトークを開くと天を見上げた。どういう事か知れたらしい。
「師範代!!!!玲襲った連中の正体!どこですか!」
リーナの激高した表情に真奈美らは唖然とする、普段は物静かで近寄りがたい存在であって玲と高士しか話してない印象なのだ。
「大丈夫ですよ、妹は狂犬ですから……」
総一郎の言葉にリーナもサラリーマン組の門下生数人も気が付き正座をする。
「本日から門下生になる橘 総一郎です」
「どうも、自分は……」
自己紹介した後に名刺を渡すのはサラリーマン組の門下生ならでは、総一郎も名刺を渡す。
「三沢自動車のエンジニアですか……」
「リーナ、今回は警察に任せるしかない」
「はぁ、未成年者を使ってカメラ仕掛けるって外道ね……」
リーナはやるせない思いに怒りがこみ上げる。
「そいつらどうなります?」
「上手く説得できれば良いがな」
虎次郎は笑うしかない、よりにもよって玲に手を出すとは。


「大丈夫だからね……」
アパートの一室にて少年課の女性刑事は保護した少女に声をかける。先程までフェラしていた少女は泣き出しており彼女はため息をつく。若者らは男性警官らによって手錠をされて連行……学生証が入った財布もそのままである。
「い、妹は?」
「無事よ……」
ケインは面倒臭い表情でスマホで通話していた。視線の先には違法薬物の吸引道具、押し入れには大麻の栽培スペースがあったのだ。

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