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第二次性徴変性症
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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第二次性徴変性症 22

主である浅川 早百合は光悦した顔になる……本来なら高校一年生であるが中学一年生の時に遭遇した事件により一年遅れである。何よりも非合法ナノマシン投与が発覚して救出後は国立医大に入院したのが理由……そんな時に自分、倉林 誠が変性症になり身の振り方を考えていた。男性なら執事、女性ならメイドとして余所の家に仕えるか嫁に行くか……誠も倣うつもりであったが浅川家現当主の浅川 弦次郎は妾腹の子である浅川 弦を正式に認知した故に孫娘を傷物にしてしまった責を感じ慣例を破って誠を早百合の執事として迎え入れたのである。誰も反対する事も無かった……これには正妻の子は何れも独身のまま鬼籍になっており幸いか不幸にも付き合っていた女に子供を遺す事はしてなかった。

まあ、何れにせよ正妻の息子らが付き合っていた女性は“お水の世界”に生きて来ただけにこの様な展開は予想をしていたらしい。
「誠ちゃんっ、はげしいぃよぉ」
「お嬢様もここだけは元気ですね……はぁ」
これまで何人のメイドを座位で腰砕けにしたのだろ、誠も当初は腰砕けになった。因みに誠の純潔は遠縁筋になるが浅川家分家である初代当主浅海 丈一郎が頂いており、早百合が落ち着いたら嫁として迎える事に……これには誠も困惑したが丈一郎としてはこれ位の責任を執らないと気が済まないらしい。因みに誠は十八歳であり何時でも嫁入りは出来る、が早百合は中学二年。これには非合法ナノマシンの副作用で脚部筋肉と血管が九割近く壊死しており切断こそ免れたが彼女の脚力は最早自力で立つ事は出来ない。
表向きは原因不明の遺伝子病となっているが二年も留年するのはどんな意味を持つのか……不幸はこれだけじゃなく早百合の母親は事故死している、確か高齢ドライバーのアクセル踏み間違いによる暴走事故であり事故の規模が大きく報道が全国区になったから誠も大まかな事は知っていた。刑事裁判は既に判決が確定しており加害者は医療刑務所に収監されている。
「(それにしても先程すれ違った少女……物凄く胸が大きい子だ)」
あれは早百合の肉棒を勃起させる事はある、だが強引にモノにはしない……早百合様は元から派手好きでは無い、寧ろ大人しい性格だ。

早百合様の父親も母親も施設育ちであり、本当に慎ましく生活していた……あの事故までは。その直後に大旦那様が弦様を認知する事になるが偶然とはいえ不審点もある。執事の一人である我が父もあの事故は弦様と妻と娘を狙ったのではないかと疑う一人で早百合様の国外連れ去り事件もあって私を早百合様専属執事にする事を提案したのである。浅川家の面々も困惑したが大旦那様の健康面や本妻とその子供らの死亡、更に親類の若手も学生が殆ど……弦様も困惑したが引き受ける事にした。救いなのは早百合様があの様な事件に遭われても求めるのは自分か他の使用人……良いのか悪いのか?
「誠さん」
「あっ、早く出ましょう」
多目的トイレから出るとカジュアルな私服を着た男性二人が待っていた。外国人で表向きは浅川家が出資している会社社員になっているが本職はボディーガード、しかも元軍人で早百合様を救出する事になったメンバーでもある。
「ありがとうございます、ジョン、トム……」
二人ともニコっとする。
二人とも元米国海兵隊であり在日米海兵隊基地に勤務した事もあるので日本語は分かる。
「マコト、OK?」
ジョンは心配そうに尋ねると誠は不機嫌な顔になる。
「Noよ、本当に嫌になるわ」
誠は湧き上がる性欲に悶々としている。男装しているがこの時期は憂鬱になる、こんな日は無性にほしくなるのだ。



「さっきすれ違った男女二人カップルかな?」
「あ〜車椅子の少女ね……玲、多分後ろの人女性よ」
篝が呆れた表情で告げた。胸まで押し込んでいるとは……。

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