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女学園の王子様
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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女学園の王子様 16

余程絵になっていたのだろう……入学式前に学園が設立される前からあった桜の大樹の所で打ち合わせをしているのが……。
「夕実の執事もイケメンよね」
「うん、抱っこされる時は恥ずかしいけど」
端正な顔つきに細めの眼鏡が如何にマッチしており執事の正装をしているのが彼女の専任執事の青柳だ。この学園には執事やメイド用に待機室があるので夕実の場合は初等部に通学時は常に待機していた。

夕実の脚部筋肉異常は先天性であり、入学時には補助器具を付けて杖を使って漸く歩ける程度だ。普通なら特別学級がある学園に通わせるのだが今の理事長が通わせる事にした、身近に障害者が居た方がプラスになる、それに青柳に待機して貰った方が万が一の時に助かる。車椅子に不慣れの時に何度か怪我した事もあるが彼の適切な処置で大事に至って無い。
「オリエンテーションを始めますよ〜〜」
担任の声がしてそれぞれ席に戻る。



「デカイ……」
「胸もそうだけど……」
数時間後は健康診断であり、体育館で実施された。当然女学園なので下着姿になるのだが……歩の体は同性でも釘づけにする。
「ライナさん、助かりました」
夕実はライナに姫様抱っこされておりこれがまた絵になる。
本来ならお付きのメイドが居る筈だが手違いでこれなくなり青柳も頭を抱えていた所でライナが訪ねてきた、彼も彼女の事は知っていたので頼んだところ快諾したのである。裸足が多い所で車椅子を動かすと危ないと言う判断らしい……。
「次は……っ!性器検査!」
「大丈夫よ、処女である方が珍しい時代だから」
「歩さん私も昨年初めて殿方に抱かれましたから」
歩は健康優良児であるので婦人検診用の診察台なんて縁が無い。パーテーションに区切られただけの診察スペースに一人ずつ入る。
「よろしくおねがいします」
「はい、えっと……性交経験はあるわね、上手に扱ってくれる良い人ね」
診察台に座り性器を見た女医の言葉に歩は真っ赤になる。



「ペ●スの方も……矯正器具もOk、辛いけどちゃんとしないとダメよ」
「はい、その」
「相手の事は聞かない主義なの」
だが女医は歩を抱いた相手が如何に彼女を大切に抱いたのか分かっていた。そして歩も見る目がある事も……。


健康診断が終わるとパーティーの準備の為に寮に戻るとライナも戻っていた、夕実の付き添いが終わりホッとする表情を見せつつも急いで戻りドレスの用意をしていたのだ。直ぐに着替えメイクをしてもらう。
「メイクも出来るんだ」
「はい……歩様はそこまでしなくてもよい年齢ですが何れは覚えないと」
「ライナは好きな人は?」
「今は……」
「私は何れは櫟家から出る身です」
「!!!」
「伯父の意向を他の親族が全て理解していると思って無いのです、その時が来たらライナさんはその方の妻になりなさい」
歩の言葉にライナは頷く。
最もその時も付いて行くだろう、この子は自己犠牲が強過ぎる。



「……またその話か?」
「あの子を認知しても週刊誌は書き立てるわよ!!!」
「結構だ、その出版社をどうにも出来るからな……それに彼女を記事にすればどうなるかはあちらも分かる筈だ」
正信と同じ位の女性が必死なっているのは歩の認知問題だ、正月に彼が認知する事を認めた時には海外にてうら若き燕らを喰っていた分家筋のマダムである。帰国してからは事あるごとに歩の事で文句を言う。
「それともあのペテン師に心髄していたと知れたら、君の会社も飛ぶぞ」

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