そして3時間後。
一般乗客に化けて○○線の電車に乗り込んだ霧島たちだったが、遂に痴漢グループと遭遇することはなかった。

霧島「おかしいわね。ここのところ毎日出没していたのに…」
降り立った駅のホームで霧島はしきりに首をかしげた。

彩花「じゃあ今日の捜査は打ち切りですね。あたし明日非番なんで、このまま直帰してもいいですかぁ？　失礼しまっす！」
霧島「あ、こら！　待ちなさい！！」
夏美「あ〜あ、行っちゃった…」

上野彩花は脱兎のごとく消え去った。
彩花「はぁはぁ…。もうチンポがギンギンよぉ！　早くおうちに帰ってセンズリこきたい〜！」
彩花はビンビンになった肉棒を手で抑えながら自宅のあるマンションへと急いでいた。
そんな時、目に止まったのが公園の中にある薄汚い公衆便所。
彩花「あっ…。たまにはあそこでするのもいいかも！　誰かにあたしのセンズリ見てもらえるかもしれないし…」

ガチャリ。
彩花はトイレの個室に駆け込んでドアの鍵をかけた。
もどかしげにパンツを下ろすと便座に腰掛け、そそり立つチンポをしごき始めた。
しゅっ、しゅっ、しゅっ！
彩花「あぁ〜ん！　この便所くっさ〜い！　他人のウンコとおしっこの匂い、すごく興奮するぅ〜！！」
しゅっ、しゅっ、しゅっ、しゅっ！！
チンポはますます硬くなり、荒々しくしごく右手の勢いはどんどん早くなってゆく。
彩花「出ちゃううっ！　おチンポ汁いっぱい出ちゃうのおおぉぉっ！！」
先走り液がにじみ、射精しそうになったその瞬間だった。
バチィッ！！！！
彩花の首筋に、後ろからスタンガンが当てられた。

翌日。
公衆便所の個室の中から上野彩花が無残な姿で発見された。

衣服を剥がされて素っ裸にされた彩花の遺体。
両脚はM字開脚状態にされ、首と両脚をロープで固定されていた。
両腕は後ろ手に手錠で固定されている。
その性器の中には何かが挿入され、下腹部が膨れ上がっている。
さらに押し込んだものが出てこないように小陰唇を縫合されている。
そそり立っていたはずの陰茎は切断され、口の中に押し込まれていた。

霧島たちは早朝から叩き起され、現場検証に立ち会っていた。
ロープの貼られた現場には、パトカーと救急車、鑑識課の自動車など数台が止まっている。
変わり果てた姿の彩花がシートにくるまれたまま運ばれてゆく。

それを見送る特殊課メンバーの面持ちは悲痛だった。
皆、本当は大声を上げて泣きたい心境だが、刑事としてのプライドがそれを許さないのだ。
必死に涙をこらえていた。
夏美「…彩花…。別れた時はあんなに元気そうだったのに！　一体誰がこんな酷いことをっ！！」
霧島「彩花…っ！　この仇はきっととってあげるからね！！」
東都「鑑識課の解剖結果を待たないと何とも言えないけど、単なる猟奇殺人とは言えない気がする。怨恨の線から洗ってみる必要がありそうね」

数時間後。
検死解剖の結果を持って鑑識課の御子神遥が特殊課オフィスを訪れた。
遥「結論から先に言うわ。これは明らかに警察、それも特殊課に恨みを持つ人物による犯行ね」
霧島「それで？」
遥「直接的な死因は静脈内への空気注射による心臓麻痺。封印された性器の縫合を解いて膣内を調べてみたら、挿入されていたコンドームの中にはカプセルが詰め込まれていたわ。これは先日あなたたちが摘発した犯罪グループの製造していた合成麻薬よ。膣内から精液も大量に検出されたけど、これは彩花自身のDNA型と一致したわ。わざわざ彩花から搾り出したザーメンを注入している。つまり犯人は彩花を犯していない」
一同「…………」
遥「そしてカプセルと一緒に、コンドームの中にはこんなメッセージが…！」

『次はお前たちだ』

くしゃくしゃに折りたたまれた紙には、汚い殴り書きでそう書いてあった。
東都「やはり誰かが私たちを狙っている、と考えるべきね。皆に行っておくわ。捜査は続行するけど、非番の日も単独行動は慎むように！」

「美人刑事、猟奇殺人犯の餌食に！！」
美人ふたなり刑事の無残な死は、常に新しい話題を求めるマスコミの格好の餌食となった。

スポーツ新聞各紙はことさら扇情的な憶測記事を書き立てた。
彩花は退勤後、夜の街頭に立って売春しており、行きずりの男女に身体を売っていた等と書かれ、はては彩花から買春したと称する人物まで現れた。
そのせいで警察は極端に捜査情報を秘匿し、現在は厳重な報道管制が敷かれている。

数日後。
霧原麻里絵と田端夏美は、警察の女子寮の一室にいた。
夏海は霧原に肩を抱かれて震えながら泣いている。

夏美「あたし怖い！　まだ死にたくないの！　色んな子とSEXしたい！　いっぱいザーメン出したい！！」
霧原「大丈夫。あたしがついてるわ。きっと犯人を見つけ出して彩花の仇をとってあげる」