PiPi's World 投稿小説

人生の先輩として
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

人生の先輩として 1

ある日、女性の家に、一人の客が来ていた。なんだか、切羽詰まった様な様子で訪問してきていた。
「不二子さん、ごめんなさい。突然お邪魔しちゃって……」
「別に構わないわ。久しぶりにサハリンに会えて嬉しかったわ」
家の家主の女性の名前は峰不二子である。そして、彼女の家に訪れた客はキャリー・サハリン。かつて、不二子がスパイとして、潜入していた時に出会った教師である。
「それで、何か用があって、私の家に来たのよね?一体、何があったのかしら?」
不二子はサハリンを部屋にあげて、訪問してきた理由を問いただそうとすると、サハリンは表情を暗くしながら、顔を下に向けていた。
「実は、不二子さんにお願いがあって来たの……」
「お願いって?」
「実は、不二子さんに面倒を見てもらいたい子がいるの……」
「私に世話をしてほしいというの!?とりあえず、話を聞いてから判断するわ。それで、どんな子なのかしら?」
不二子はサハリンが自分に世話をさせたい子がどんな人物なのか知るため、とりあえず話を聞くことにした。
「その子の名前は、ドレッドという16歳の男の子なの」
「16歳の男の子ですって!?」
不二子はサハリンから頼まれたのが、16歳でしかも男の子だと知り、驚きを隠せないでいた。
「年頃の男の子の世話を私にしろってこと!?何か間違いがあったら、どうするのよ」
「不二子さんなら、そんなことならないって信用できるからお願いしているの。これは、不二子さんにしか頼まめないことなの……」
「私、あなたが思っているほど良い人間じゃないわよ。人を騙すことあるし、盗みだってしているのよ……」
「それでも、悩んでいた私に一生懸命に相談に乗ってくれたし、寄り添ってくれたじゃない。それがあったから、今の私があるのだもの。だから、お願い……」
「はあ……わかったわよ」
「ありがとう……不二子さん」
不二子はサハリンに押される形で渋々引き受けることを決めてしまう。
「あなたが、そこまで言うということは、そのドレッドという男の子は何か訳ありなのね?」
「流石、鋭すぎるわ。不二子さん。不二子さんの想像通り、ちょっと訳あり子でね。少し前まで、裏社会の人間と関わりを持っていた子だったんだけど、裏社会の人間から離れて、更生しようと世話をしているところなの……」
「ドレッドのご両親はいないの?」
「彼のご両親はもうこの世にいないわ。彼が裏社会の人間と関わった際にお亡くなりに……」
「そうなのね。あら?ねえ……サハリン、大丈夫かしら?」
不二子は話をしているサハリンの様子の異変を感じ、身体が震えているサハリンの手に触れながら、様子を確認していた。
「ごめんなさい。ありがとう」
「ねえ……もしかして、私に相談しに来たのには、まだ理由があるんじゃない?」
「じ、実は……」
サハリンは重い口をゆっくり開けて、話そうとしていた。
「不二子さんに相談しようと決めた出来事が最近あったの。実は、ドレッドの世話を始めてからしばらくして、ちょくちょく誰かの視線を感じることが増えてきたの……」
サハリンは、顔を下に向けたまま話を続けていた。
「ストーカーかしら。それとも、ドレッドと関わりのある裏社会の人間なのかしら……」
「わからない……でも、家の近くまで帰るまで視線を感じて、怖いの。もし、裏社会の人間なら、ドレッドの身や自分の身を守れる自信がないの……」
不二子はサハリンが恐怖に押しつぶされそうになっているのが伝わり、抱きしめて慰めようとしていた。

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す